ちょっと間が空きましたが、前回の続きを書いていきます。
[2]再生ソフト(ドライバー)
前回はCDの音楽・曲データを(正確に、元の録音通りに)リッピング(抽出)するソフトに触れましたが、今回はそのデータを再生するためのソフトです。
前回も述べましたが、黒江はFLACなどの高音質音源には今のところ関心がなく(関心のあるジャンルの配信がなく)、あくまで「CDで再生していたものをPCでいかにCDに近い再生ができるか」を主眼としています。
また、いつものアンプ・CDプレーヤー・スピーカー・ケーブル類のレポート時と同じく、「いかに色付けのない再生を得ることが出来るか」が重要であると考えておりますので、「このソフトは理論的に高音質であるはず…」といった概念はあいにく持っておりません。
こちらも、あくまで「(同じWAV・MP3ファイルなどを)異なるソフトで聴き比べて、よりCDプレーヤー(現在のリファレンスAura neo)で聴いている音に近い」ものを選出しています。
なお、PCオーディオに関しては、この“理論的”という点で色々と補足したい点もありますので、そちらはまた次回以降にでもまとめたいと思います。
■試したソフト
●iTunes
●Windows Media Player
●foobar2000
●cPlay (+ cMP)
●StealthAudioPlayer
●Wave File Player for Reference (& for Experimental)
●Audioactive Player
●SoundPlayer Lilith
●Frieve Audio
●Winamp
●MidRadio Player
○Activate Sound in SafeMode
○ASIO4ALL
※Windows 7やMacは別の機会にあらためさせてください。
もちろん(前回のリッピングソフトも)ここに列挙した以外のソフトも聴いていますが、とりあえずメジャーどころと(普通の方にとってはマイナーだけど)既存のPCオーディオユーザーの間では高音質で有名なもの、その他を聴いてみました。
本数が多いので1つずつのレポートは割愛しますが、それぞれの(僕なりの)感想をご覧ください。
『iTunes』『Windows Media Player』…は、もちろんの登場です。しかし、巷で言われている通りに再生の音質はとても称えられるものではないと思います。特に「iTunes」は…と思ってしまいました。
(双方ともにソフトのバージョンで音質が異なると言われていますが、iTunesは古いのでVer.6から最新Ver.10まで、Windows Media PlayerもVer.6からVer.11まで聴き比べてみたところ「確かに違うし古い方がまだマシだけど、低レベルの攻防かな…」と。)
(ちなみに、古いバージョンは仕事用のPCに「Windows2000」があるため用意できました。iTunesは結構たくさんのバージョン(のインストーラー)を保存しています。^-^;)
続いて、大本命の『foobar2000』です。やはり前述の2本に比べて全然違います。モワモワ・モヤモヤしていたのがスッキリした感じで、空間・広がりもあり、さすがに定番中の定番になっているだけのことはあります。
なお、この『foobar2000』ではじめて『ASIO4ALL』というものを使ってみました。
◆ASIO4ALLとは…
よく、「WindowsよりもMacの方が音が良い」と言われていますが、その素因の1つ(…いや、すでにMacのハードはWindowsと同じものだから「そのすべて」かな?)にOSが音を出す仕組みが異なる点が挙げられます。
Macは何かしらかのソフトで作られたサウンドをそのまま出力するのに対して、WindowsはKernel(カーネル)というOSの心臓部に一度サウンドを送り、その中のミキサーを通ってから出力しているのです。
(ソフトの音量をMAXにしてるのに、音が出なかったり、小さかったりして、調べてみたらタスクバー右下の「スピーカー?ラッパ?メガホン?みたいなマーク」をダブルクリックして出てくるミキサーパネルのボリュームが小さくなってたせいだったことがありませんか…?あれがカーネルミキサーです。)
つまり、簡潔に言えば2回ミキサーを経由してしまっているワケなので音質が劣化すると言われています。
そして、『ASIO4ALL』はこのカーネルミキサーをスキップしてサウンドを出すというドライバー(パッチ)と呼ばれるソフトです。(スキップしてるとは言ってもミキサーが無効になるわけではないのですが…。)
『ASIO4ALL』を介したサウンドは更にクリアになりました。先ほどのモワモワ・モヤモヤがもう1ランク取れ、広がりも更に出ます。
…ということで、しばらくはこの『foobar2000 with ASIO4ALL』がリファレンスプレーヤーソフトとなりました。…が、
続きます。