先日に引き続き、Aura designからの新製品「neo」とつがいになるアンプ「groove」のレポートです。
(いつものように)現在の主軸であるリファレンスアンプTEAC AG-H600との比較をメインに、感じたことを書いていきます。
【見た目や(今までの)イメージとは異なる雄々しいサウンド】
…と、その前に、何とかして前回の四字熟語サブタイトルをつけてみたものの、ボキャブラリーに乏しく「男っぽいイメージで力もあるけどそれだけじゃない」…といった点で【文武両道】としましたが、この貧相な頭についてはご愛嬌ください。(笑)
TEAC AG-H600 vs Aura groove (grooveの良かった、印象的だった点。)
●やはり高いS/N感
AG-H600が低いということではありませんが、わずかにザワつきを感じるAG-H600に対して、grooveは更にすっきりとしたサウンドステージを感じさせてくれます。
●情報量型
高いS/N感でありながら、音の密度(厚み・コク・濃度・芯の強さ)を感じるサウンドです。
1音1音が(例えるなら)油っぽい、艶っぽい(水っぽい)、しっかりしている、ギュッと身の詰まった…というようなパステルカラーよりではなく、原色よりという印象です。
●前に張り出すハイスピード
PRIMAREのそれと似ていると思いますが、シャープに切れ込んでくるようなハイスピード感ではなく、トルク感のあるグイグイとしたハイスピード感です。
野球でいうところの快速球・豪速球という感じでしょうか、(野球だと豪速球の方がよりハイクラスなのかな?)同じ球速でもスピンの掛かっている快速球(シャープ・クリア系)と、回転(数)の少ない豪速球(ドライブ・パワー系)という感じです。
●それでいて高い余韻感や丁寧な音作り
音作りは=音を脚色しているという意ではなく、音が構成されるプロセスが丁寧という意です。
目の覚めるようなエッジを描くタイプではありませんが、1音1音の輪郭がしっかりとしていて音が最後まで(消えるまで)型崩れせずに飛んでくる様です。
加えて、厚み(音痩せがないと言ったほうが正確かな?)や高い密度によって余韻もしっかり出ています。
…なんだか、neoと同様に矛盾しているかのような、相反する要素を共存させている感じです。(表現しづらいです…。)
最後に、パッと聴いて思ったことにもう一点追記します。
パッと聴いてすぐに「A級っぽい音だなぁ」という印象だったのですが、印象通りデジタル系やフィードバック回路満載の印象は皆無でした。
(A級というのはアンプの駆動方式の1つ、フィードバックは音を綺麗にするための回路のことです。)
回路構成を確認したところどうやら想像していた構成に近いようですが…(全部が公開されているワケじゃないので)分解してみようかな?…と。(笑)
音のピーク感(ヒステリック感)や、エッジの鋭さ、後方から抜けてゆくようなスピード感はAG-H600に軍配が上がりますが、総じて価格差(84,000円)は十分に感じられCP面でもかなり高いCPを誇ると思います。
基本S/Nも高く、解像度ももちろん十分、ハイスピードでグイグイ押し込んでくる(押し倒してくる?)し、ドライブ感も良好、なのに音に粗っぽさや雑な印象がなく、艶やかだったり、鮮やかだったり…すごいです。
ドラムの皮の張り、暴力的・攻撃的なサウンド、Zakk Wylde(ザック・ワイルド)のような引き倒すようなプレイスタイル、A級っぽさ、音で全身を殴打されたいなんて方にはオススメです。
たぶん専門誌なんかでは(従来のAuraのイメージ通りに)「優雅」だとか、「色気のある」とか女性的な表現をするんだろうけど、黒江的には女々しいヤツには向いてないと思います!…嘘です!(女性)ボーカルものもかなり良かったです!
でも、前述の通り、個人的には暴力的・攻撃的なサウンドを必要とする方に買って頂きたいです!
あ、(今更)タイトルなんですが、Aura groove 【肉食系男子】でどうですか?…もはや四字でも熟語でもないですけど…。(^-^;
『Aura neo & groove』で揃えるのも、とてもオススメです。
(ちなみに、一体型の「note」とはだいぶんサウンドの傾向が異なりますのでご注意を。)
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