アナログPCオーディオのススメ。

タイトルを見ると「何のこっちゃ」と思われそうですが、今回(からしばらく)は黒江的?黒江流?のアナログの楽しみ方をご紹介したいと思います。

(弟分のヤツと連動企画になっているのは意図でもあり、たまたまでもあります。弟分は以前からアナログにのめり込んでいたので「blogで取り組んでみたらどうかな?」と言っていたので…。)
http://blogs.yahoo.co.jp/digital_side

【HARD ROCKやHEAVY METALのハイレゾ音源が無いなら、作っちゃえばいいんじゃん!】

少し前のレポートでも書いている通り、以前から黒江は「聴きたい音源が無いからハイレゾ(high resolution:ハイレゾリューション)は興味が無い」と声高に申しておりました。

ハイレゾ音源とは…一般的なCDの音質を数値で表すと『16bit/44.1kHz/1411kbps』という3項目に分かれ、音の高さと低さや1秒間あたりのデータ量などを示しています。
これらの項目をより高精度にし、例えば『24bit/96kHz/2000kbps』などにすることで音の元になるデータ量を増やした音源を“ハイレゾ音源”と呼んでいます。

逆に、MP3などは例えば『16bit/22.05kHz/128kbps』などとCDよりもデータを省く(圧縮する)ことで音楽データファイルの大きさを小さくし、iPodなどにたくさんの曲が入るようにサイズダウンすることができます。
※実際のMP3は『16bit/44.1kHz/128kbps~192kbps』(と前者の2項目は同じまま、ビットレートのみを下げるの)が主流で、128kbpsの場合はビットレートが“約11分の1”になるのでファイルサイズもだいたい11分の1になります。

そんな中、(見ていただいた方もいると思われます)BURRN!誌で『アナログの特別企画』を書かせていただくことになりましたが、「何事もやってみるもんだ」…と、この特集を手掛けることで“ちょっとした開眼”をしてしまいます。

まずは、かなり気に入った3製品を軽めに紹介しておきます。(詳細は個別のレポートで紹介させていただきます。)

●Pro-Ject [Essential]
定価で5万円程度とターンテーブルの中ではかなりお安いモデルですが、(黒江にしては珍しく)自信を持ってお勧めしたい高い音質です。
ただし、(特にアナログを知っている人ほど)薄っぺらい筐体なので見た目にはあまり期待をしないでください。
加えて、トーンアームは(かなり器用な人でないと)標準装備品しか使用できず、ヘッドシェル一体型なのでカートリッジの交換も制限・制約があります。
(つまり、たぶん、誰もが「こんなんじゃ良い音出るわけないんじゃ?」と思われそうな第一印象なのです。)
しかしながら、出音はストレートでS/Nが高く、帯域バランスも良好(フラット)です。『ターンテーブルで余計な味を乗せない』という印象は今までのどのテーブルよりも強く感じました。
ストロボでの回転チェックも安定度は良好でした。(※ただし、当店の電力環境の場合です。ACアダプター駆動ですので、お住まいによっては回転がやや不安定になる場合がございます。)
なお、フォノイコ・USB搭載モデルがありますが、こちらは異なる音になりますのでご注意ください。(黒江がお勧めしたいのはターンテーブルのみのモデルです。≒要フォノイコです。)

●TRIGON [VANGUARD II]
こちらはEssentialに比べるとちょっとお高くなってしまうのですが『もう、最初で最後だから奮発して買ってしまいたい』と思わせてくれたフォノイコライザーです。
黒江の好む“キレ・クリアさ・スピード”と3拍子揃っており、鋭利に、アグレッシブに切れ込んでくるようなサウンドです。

●SONNETEER [Sedley USB]
Essentialとは逆に、こちらは「USB搭載モデル」です。
VANGUARD IIと同じくフォノイコライザーなのですが、ちょっと用途が異なります。
「USB搭載モデル」にしかできないこと…『アナログレコードの音をPCに取り込む』という機能が非常にエクセレントなのです。
詳細は次回以降に書かせていただきますが、この『アナログレコードの音をPCに取り込む』という機能を長所に謳った製品は昨今とても増えており、もちろんその殆どが『アナログを高音質に取り込めます!』と張り切ったコピーを掲げているのですが、黒江的には『まともに取り込めた製品が1つも無かった…』というのが本音・本心でした。

単体のフォノイコとしてはVANGUARD IIの方が好きなのですが、この取り込んだサウンドには脱帽でした。
黒江も(いつかはやろうとしているアナログを取り込む作業は非常に骨の折れる作業なので)せっかく取り込むのであれば『この先絶対に後悔しない音質』で取り込みたいなぁと思っていましたので、“これなら聴ける!”という音質で取り込める相棒が見つかったのはとてもラッキーでした。
…ということで、見出しの通り『アナログレコードをハイレゾで取り込んでUSB DACやネットワークオーディオで聴く』という1つの完成系を見つけられた気がしています。

それぞれのレポートはまた次回以降をご覧ください。

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