今回は「olive 3HD」にクローズアップです。
【黒江的には現在のベスト、ただし4HD・6HDとは音色傾向が異なるので要注意!】
まず、前回、前々回と続いた「NP-S2000」「NA7004」とは対極的なタイプと言えます。
1.「NP-S2000」「NA7004」がアナログ的なスムーズなサウンドなのに対して、「olive 3HD」は(NAS経由でも、内蔵HDDの再生でも)CD再生のままに近いサウンドで聴くことが出来ます。(=決してデジタルっぽいという意味ではありません。)
2.「NP-S2000」「NA7004」には無い内蔵HDDでNASが無くても完結してしまう。
個人的には「なぜ、わざわざNAS経由にする必要があるのか。」という思いもあることはあります。
(もちろん、NAS経由であれば一家に1台のNASを各部屋のオーディオシステムからコールすることが出来るので利便性は向上しますが、そんなにネットワークオーディオを各部屋に置くかなぁ…なんて。)
ちなみに、この「olive 3HD」はそのNASの役割にもなれる(NASを呼び出すことも出来るし、NASとして呼び出されることも出来る)のでポイントが高いです。
3.操作性はハッキリ言ってやや低レベル。
本体のタッチパネルはまずまずなのですが、それでも「反応が微妙に遅い」「(国内ブランドではないため)文字化けが発生する」などお世辞にも高評価できるレベルではありません。
更に言えば「PCやMac上のWEBブラウザー(Internet ExplorerやFirefox)からの操作[Maestro]」や「iPhone/iPod touch用のアプリ[Olive App(旧iMaestro?)]」などの操作性も低く(1例を挙げると、曲のリストから再生は出来るけど停止は出来ない!笑)、全体的な操作の快適さ、スピード、安定性などは課題が残ります。(アップデートで解消されるかもしれません。)
4.CDプレーヤーとしても秀逸。
黒江的に最終的にはこれに尽きるかもしれません。
さすがにCD専用プレーヤーである「Aura neo(定価210,000円)」などには及びませんが、何気に単体のプレーヤーとしても十分に聴けちゃう音質があると思います。(少なくとも定価10万円前後くらいのプレーヤー並みのレベルはあるんじゃないかな…と。)
…と、肝心のサウンド傾向をいつものように書き出してみます。(vs neo形式)
●neoに比べるとやや低重心で高域の抜けなどは劣りますが、スッキリとした軽快なサウンド。
●neoと比べるとやや劣りますが十分にハイスピードで張りやアタック感のあるアグレッシヴ系。
●S/N・解像度・分解能はCD専用機に比べると若干引けを取りますが、及第点“以上”のクラス。
●低域は出過ぎずタイト、やや重低音域の沈み込み・深さに欠ける。
●ウェット感・ドライ感などはなく、ニュートラルな音調。
●広がりはあまりなく、ステレオ感は強くない。
…こんな感じでしょうか。
パッと聴いてすぐに思ったのは「アグレッシブ&鮮度感が高い」といった印象のストレートな傾向のサウンドです。(要は黒江好みのサウンドということです!)
ちなみに、見出しにある通り同じolive社の兄弟機である「4HD」「6HD」とはサウンド傾向が異なりますのでご注意を。(3HDはDACに「CIRRUS LOGIC」を使用していますが、上位機種は「BURR-BROWN」という傾向の異なるDACが搭載されています。)
HDDの容量が500GBとやや少なめですが、単体でネットワークプレーヤーが成り立ち、NASとしても使え、CDプレーヤーとしても優秀。しかも僕の好みのサウンド。
現在のところ、黒江的ベストです!ぜひチェックしてください!