MicroShar μAMP109G2

今日はマイクロシャーの超小型(の据え置き)ヘッドホンアンプ…と呼ぶべきか、ポータブルヘッドホンアンプと呼ぶべきか、とにかくその両方を兼ね備えたヘッドホンアンプを紹介します。
(試聴機器は…黒江のリファレンスヘッドホン「ATH-AD1000」と「iPod nano(1st generation)」を使用しています。)

【ベースブーストが地味ながらもかなり重宝する憎いヤツ。】

以前より、iPodでもモデルによって音が違う(良し悪し(音質)も、音色も)ことは述べてきていますが、今回の試聴に使ったiPod nanoは今まで僕が聴いてきたものの中でも音が悪い方かな…と思っています。(ルックスは過去最高に好きなんですけどね…。)
で、このiPod nanoはちょっとのぺーっとしているというか、大袈裟にいうとこもった感じなんです。

そこで、このMicroShar μAMP109G2を接続「iPod→ATH-AD1000からiPod→μAMP109G2→ATH-AD1000」(なので経由?つまり余計なものを1つ増やすとも取れます。)して聴いてみると…
●こんもりしていた感じが取れ、1つ1つの音がしっかりしてくる。
●「クッキリ」とか「ハッキリ」とか「明瞭」という輪郭が出てくる感じではない。
●ザワつき、モヤつきなど音のヴェール感が取れるので、1音1音がしっかりとし、透明感が向上して聴こえる。
●鈍足ということではないけれど、キレやスピード感が出ることはない。
●アタック感やパワー、エネルギー感は向上する。

…など、その密度・情報量がある傾向のサウンドで、背面のゲイン(最大音量を+15dBまで上げることが出来る)を上げればかなりの音量を出すことができ、
(基本は「ポータブルヘッドホンアンプ」という位置付けのようですが)「一般的なの据え置き型のヘッドホンアンプにも匹敵する」といっても過言ではありません。

価格差はありますが、僕のお気に入りのicon mobileとも聴き比べてみたところ、
icon mobileも同じく透明感が向上して聴こえるのですが、同じ「透明感」でも、こちらは抜けが良くてさっぱりとした…という印象でした。

…と、前置きが長くなりましたが、MicroShar μAMP109G2の僕にとっての最大の魅力は見出しの通り「ベースブースト(BASEコントロール機能)」です!
要は低音を(加減の無い、±0の状態[FLAT]から+6dBまで)好みに強調することが出来るというだけの機能なんですが、これがすごくナイスな機能なんです。

例えば、僕の愛用するATH-AD1000は抜けが良くてシャープで切れがあるモニターなんですが、少し低音は控えめ。
それをベースブーストで少し持ち上げてやると、とても良い帯域バランスで聴くことが出来ます。

逆に低音を引く(控えめにさせる)ことは出来ないのは残念ですが、狙ったのかどうか、このμAMP109G2は元々低音が若干控えめなんです!
(±0の状態[FLAT]はBASEを-2くらいにした印象っていうことです。)
なので、僕はATH-AD1000の場合、時計の短針でいうところの9時頃にして使用しています。

他にも色々なヘッドホンで聴きましたが、ヘッドホンの中にはATH-AD1000の逆で「低音が強調されすぎ」という印象のものも多く、これらは±0の状態[FLAT]で聴くことで幾分か改善されます。
曲(録音)によっても低音の強弱(レベル)は異なるのですし、沢山のヘッドホン・イヤホンをお持ちの方も多いと思いますし、この機能はシンプルながら本当に重宝すると思います!

最後にワンポイントです。

iPodなどの「ヘッドホン端子」からMicroShar μAMP109G2につなぐ場合は、iPodのボリュームを最大の8割くらいで留め、音量が不足するようであれば背面のゲインを上げた方が良いと思います。
これは「ヘッドホン端子」からの接続はiPodなどに内蔵されているアンプを介してしまい、内蔵アンプが最大ボリュームに達するとあまり音質が良くないと感じるためです。・
もちろん、iPodのアクセサリーでDockコネクタからの接続であれば気にしなくて大丈夫です。(そっちの方が全然音が良いです。)

それと、USBモデルのサウンド(PC接続時)もほぼ同様でしたので、USBの有無でご購入検討をされてください。

http://www.porcaro-line.co.jp/microshar/products.html

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