M&M DESIGN 7N-MA7000II SN-MA3000III

6月 11th, 2020

今回はトライオード社が代理店となり、新たに(コンシューマー)オーディオ市場に展開されることとなったM&M DESIGNのケーブル群をご紹介させていただきます。

【精悍な白銀(しろがね)か、屈強な黒鉄(くろがね)か。】

LINEケーブル(RCA)とスピーカーケーブル(SP)は、ほぼ全て聴き比べさせていただきましたが、全種を1つ1つ取り上げるとかなりの長文になりそうですので、まずは大きく捉えることのできる同ブランドの傾向から述べてみたいと思います。

全体的に共通して感じ取れた印象の中で優先的に並べるとすれば…『ウェルバランス型』『高解像度』『高情報量』『高発色』といった感じになりますが、言葉の印象通りにものすごく突出したキャラクター(個性・特色)を打ち出してくる感じはしません。
もう少し言えば「ウェルバランス」とありますが、このバランスはレンジ感(帯域)のことではなく、全体的な音の感触などを指していて、例えば「ゴリゴリ」「ギンギン」「ギャンギャン」「ビシビシ」などのアクセントの強いワードを印象付けられることが無いタイプということになります。
ですので、この印象を切り出して意地悪く捉えると「(ありきたりの・普遍的な)普通のサウンド」と思われがちですが、このM&M DESIGNは『ウェルバランスでありつつもアグレッシブ(系)』のサウンドとなっており≪サウンドの傾向に強い個性は感じない(押し付け感は無い)けれど、能動的に感じられる≫ような、一見矛盾しそうな持ち味を発揮してくれるブランドに思えます。

…と、この点を踏まえつつ、ラインケーブルをレポートしていきたいと思います。
(コストパフォーマンスの参考までにすべて長さ1mの価格を税別表記にて掲載しておきます。)
■SN-MA1700 (\10,000/1m)
●もっとも安価ながら、(各種コンポーネントの付属品などと入れ替えると)確実に効果を感じられるクオリティがあります。
●やや低重心ではありますが、しっかりとした情報量と解像度があり、帯域バランスも良好で(付属品などに比べて)音のぼやけが取れて明瞭になります。
○上位モデルに比べると基本的音質は、やはり1周り2周り下回ります。(価格的に仕方のないことであり、コスト的には十分満足です。)

■SN-MA2200II (\13,000/1m)
●SN-MA1700にスケール感、より広いレンジ感を加えた傾向です。
○特に低域の情報量に伸びがありますが、黒江的にはかえってそこが難点となってしまいました。個人的にはSN-MA1700の方が好みです。

■SN-MA3000III (\27,000/1m)
●個人的には今回のラインナップ中の注目株(ダークホース?)です。全種ウェルバランス傾向ではありますが、中でももっとも帯域バランスが良く、もっとも素直・ストレートなサウンドに感じられました。
●サウンドのスッキリ感、抜け感も屈指ではないかと思います。
○個人的にもかなり好きなサウンドでしたが、黒江のよく言うハイスピード系の最高形容『キレッキレ』『かなりのハイスピード』『突き抜けるようなクリア感』といった形容までには至らず。もちろん“鈍足”“先丸”“モサモサ”では一切なく、スピード感は上々、音の立ち上がりやエッジ感はややシャープ、サウンドステージもやや広めでクリアです。

■SN-MA5000II (\64,000/1m)
●SN-MA3000IIIとの共通性も感じられますが、SN-MA3000IIIよりも一際情報量が向上し、音の密度感が増してくる印象です。
●サウンドステージもスケール感が向上し、低音の情報量も飛躍します。SN-MA3000IIIとは音色傾向が変わっており、下位からのブラッシュアップモデルという印象よりも、まったく別のモデルといった印象が強いです。(SN-MA2200IIの方が似ているサウンドかもしれません。)
○ここから一気にプライスが上がることもあって少し辛口になりますが、高域方向のレンジ感がややさみしく、低域の量感とスケール感が少し中高域とマッチしていない印象です。

■7N-MA7000II (\100,000/1m)
●個人的には今回のラインナップ中のMVPです。基調は1つ下のモデルSN-MA5000IIよりも2つ下のSN-MA3000IIIに共通性を感じ、SN-MA3000IIIの高域~低域のレンジ感、サウンド全体・1音1音のS/N感などがかなり向上している印象です。
●ラインナップ中ではもっとも音の抜け、音場の見通しなどが高く感じられ、スッキリ感と実像感、情報量とセパレーションなどを併せ持った、高いクオリティに感じられました。
○ソースによってはほんの少し高音(の量感)がきつめに感じられるかもしれません。

■7N-MA9000CORSA (\160,000/1m)
●最高峰のトップエンドモデルだけあって非常に高いクオリティを誇ります。特に音の情報量が非常に多く、1音1音に濃度・密度が感じられます。
●SN-MA5000IIから更にレンジ感、高域の伸び、解像度などを向上させたような印象で、逞しさと優雅さ、力強さなどを兼ね備えています。
○このモデルに関しても音の基調が1つ下の7N-MA7000IIではなく、2つ下のSN-MA5000IIが基調になっているように感じられます。高い解像度と情報量に拠り、丁寧な描写ですがその分少しスピード感が抑えられています。

…ということで、全モデル総じて好印象であり、核となる音の好みに共感(共通性)を見出すことが出来ました。

あくまでも個人的な好みになりますが、
安価なモデル(SN-MA1700 vs SN-MA2200II)ではSN-MA1700に軍配が挙がりました。
SN-MA1700は同ブランドの最エントリーモデルでもあり、ビギナーにもお勧めしやすいかと思います。

次いでリファレンスクラスになりますが、
中位モデル(SN-MA3000III vs SN-MA5000II)ではSN-MA3000IIIに、
上位モデル(7N-MA7000II vs 7N-MA9000CORSA)では7N-MA7000IIに軍配が挙がりましたが、…ここであることに気が付きます。
音の傾向に感じられた印象(と黒江の好み)はプラグが銀色or黒色であるという共通性が見られるということです。
(あくまで私見ということは念を押させていただきますが、)黒江的には銀色のプラグである7N-MA7000IIはSN-MA3000IIIの上位モデルのように感じられ、黒色の7N-MA9000CORSAはSN-MA5000IIの上位モデルのように感じられましたが、個人的には銀プラグの7N-MA7000IIとSN-MA3000IIIの方が好みでした。

エントリークラス
SN-MA1700 >> SN-MA2200II
リファレンスクラス
7N-MA7000II > SN-MA3000III >> 7N-MA9000CORSA > SN-MA5000II

久しぶりにRCAケーブルにお気に入りのラインナップが加わり、とても嬉しい限りです!
(そのうちKIMBER KABLEなどとも比較レポしたいと思います!)

P.S.
↑からも分かりますが、黒江の好み的にはエントリーのSN-MA1700とリファレンスのSN-MA3000IIIはかなりCP的にはお勧めではないかと思います。

LUXMAN D-10X

5月 18th, 2020

今回は、先日のD-03Xに続いて登場したフラグシップCDプレーヤーをご紹介させていただきます。
(結果的にの、結果的にCDプレーヤー4連投となってしまいました…。こんなことってあるのですね。)

【禍根を断ち、晴天をもたらすサウンドに王冠を捧ぐ。】

(意味深な見出しになっておりますが、色々な思いを巡らせつつ…。)
まず先に述べてしまいますが、黒江にとってはこの数年来ではもっとも好評となる“素晴らしい”の一言に尽きるサウンドでございました。
これで先日の『SOULNOTE S-3』と対を成す、最高峰のCDプレーヤーが並び揃ったと言えます。
もちろん、S-3とはサウンド傾向(キャラクター・持ち味・個性)が異なっておりますので、その点も踏まえつつレポートしたいと思います。

■LUXMAN [D-10X]
●傾向としてはクリア系の頂点とも言えるような高いS/N感をベースに錬成されたハイスピードサウンドを基調としています。
●1音1音は非常に高い分解能によって、細密・緻密・繊細に分解されており、別格の域を誇ります。この稀に見る分解感によって雑味や歪みが皆無となり、サウンドが硬質傾向でありつつも刺激的になり過ぎずに(耳の中で)溶けてゆくような上質さを持っています。
●上下(天地)左右のサウンドステージは広大ではありませんが(黒江的には丁度良い広がりで)、奥行き(前後)の空間表現に優れており、上下左右前後の高いセパレーションと空間の静寂感が相まって“無音空間に音が現れる”理想的な(1音1音の)展開が印象的です。
●帯域バランスも上々で、低音域はタイトであり解像感・解像度も非常に優秀です。(ソースによってはやや低音の量感が多く感じられることも…。)
●音のエッジは繊細且つしっかりとした描写となりますが、(音の実像感や輪郭を強調してくる)強いエッジ感を感じさせないシルエットとなります。
●音の立ち上がり、切れも良く、余韻は過不足もなく自然体です。立ち上がり・キレ・余韻・エッジ感などなど全てに於いて“高分解”要素が効いていて繊細でありながら鮮烈なサウンドです。
○黒江個人としては“やや低音の量感が多い”かな…と。(もう少し抑えられていれば↓好み度はS+~初のS++が出たかも?笑)
黒江的好み度:S

…ということで、(2020年5月時点では)アグレッシブ系の最高峰SOULNOTE S-3に対して、ハイスピード系の最高峰LUXMAN D-10Xということになりました。
(※黒江自身がアグレッシブ系よりも少しだけハイスピード系が好きなので、好み度の差はその点だけです。どちらも所有したい…。)

ちなみに、S-3・D-10X共通で低音の量感に言及しておりますが、黒江がコンパクトモニターを好むこと、元来やや薄めの低域が好きであることなどで「自分の方が少数派」であることは自覚しております。
(少なくとも、もう少し大きいスピーカーがリファレンスであればこの量感でちょうどよいのかもしれません。)
…が、(コンパクトモニターに最適化された)もう少しだけ抑えたサウンドを聴けたらな…と思わずにはいられない結果となりました。

とにかく高いS/Nに拠る背景ノイズも1音1音もノイズレスに加えて、びっくりするほどの高分解サウンドが爽快です。
特にシンバル系・シャウト・ディストーション、単音も和音も明晰な表現など“音の粒子感”が必要な要素は極めてハイレベルです。

…と、S-3よりも少しだけ力説してしまいました。(高額ではありますが、価格相応の実力機だと思います!)

TRIODE TRV-CD6SE

5月 14th, 2020

今回はトライオードさんの新製品をレポートさせていただきます。
(結果的にCDプレーヤー3連投となりました。)

【最後のアクセントはループタイ?ネクタイ?】

冒頭でこんなことを述べてはいけないかもしれませんが、レポートを書くつもりがなかったくらいに「良い意味で意外」な感想となりました。
意外とさせていただいたのはトライオードさんと言えば真空管アンプが代名詞のブランドであり、CDプレーヤーの印象はほぼ皆無でもありますし、印象を想像するのならば「やはり真空管らしいサウンド」なのではないかと思っていたからなのですが、いつものようにいつもの曲達を再生してみます…。

■TRIODE [TRV-CD6SE]
●一聴してすぐによぎるのが「思いの外にバシッとしたサウンド」であることです。(真空管がそうだと決めつける気は毛頭ございませんが…)ナローだったり、ファットだったり、スローだったり、ブーミーということはなく、ザ・真空管と思わせるような印象はありません。
●逆に良い面での“真空管らしさ”は随所に見受けられ、ダイナミックさ、鳴りっぷりの良さ、押し出しの強さ、など音にパンチも感じられ、いわゆるアグレッシブ系の傾向を感じ取ることができます。
●かと言って、重厚・濃密になりすぎず、S/N感・解像感・レンジの広さも上々であり、「すっきり爽やか」とはなりませんが、「音抜け、見通し」は良好です。
●全体の帯域バランスも良く、1音1音は緩むことなくタイト、やや硬質よりではありますがニュートラル感も高く、音の色味が薄まらずにしっかりとした発色をしております。
●音の立ち上がりも上々で、ビシッ・バシッと立ち上がり、スーッと力強く伸び、スッと消えていくような躍動性を感じる傾向です。
○ソリッド・シャープ系には分類しないサウンドのため、エッジ感は強くありません。輪郭線は少し太くしっかりとしています。
○音の質感ではほんの少し丸みや太さを感じる面もあります。
○スピード感は鈍足ではないものの(不足感はない程度の)中速くらいに位置します。音の切れも鋭利(キレッキレ)ではなく、「十分にしっかり切れている」くらいでしょうか。
黒江的好み度:A

…ということで、いわゆるアグレッシブ系としてはなかなかの好位置に付けてきてくれました。
『ハイスピードの切れサウンド』ではないものの、黒江的には決して不評となるものではなく、(僕的に一番簡単に例えるなら)ハイスピード&ソリッド系のギターサウンドをフェンダーとメサ(ブギー)で作るとしたら、このTRV-CD6SEはマーシャル・レスポールのギターサウンド。…といったところであり、どちらも必要なサウンドであるものです。
(↑極端に例えていますので、こんなに大袈裟な差異ではありません。)

硬質でハイスピードの切れサウンドでは味わえない、グイッとしたマッシブさがありつつ、スピードも切れもクリアさも落とさないのはなかなか絶妙な(音の)着地点を見つけたような印象を抱きました。

なお、この“TRV-CD6SE”最大の特徴とも言える出力段の切り替えですが、レポートは基本的に総て“トランジスタ”(石)モードでの試聴結果になります。
“チューブ”(球)モードに切り替えて聴いてみると「全体が少しウォーム(温い・暖かいまではいかない)になり、余韻が少し伸びる」感じに切り替わるものの『圧倒的に石の音・圧倒的に球の音』とまでは変化が得られず、意外に小幅な変化と感じられました。
(球の方が抜けが少しいいかも…と思ったりしましたので、石・球の優劣等は評しません。ここでは「球にするとちょっとフワッとしますよ。」くらいでよいかなと。)

P.S.
ちなみに、最後にスペックを確認してみましたが、(石・球に関わらず)真空管のバッファーが掛かっているのですね…。(これが無ければスピード感とキレが上がってもっとハマったのかも!と。笑)

SOULNOTE S-3

4月 14th, 2020

今回は昨年末に登場した、SOULNOTE社の渾身作SACDプレーヤーをレポートさせていただきます。

【Class Aタイプの最高峰に君臨する威風堂々サウンド。】

まず、見出しに「Class A」と入れておりますが、CDプレーヤーですのでアンプのようにクラスでの分類(純A級・AB級・D級など)はありません。
あくまでもサウンドやサウンドを形成する回路設計・設計思想から(アンプで言えば)“Class A”(A級)タイプの傾向であると分類させていただきました。

同社の製品は以前にフラグシップDACのD-2や、ハイエンドアンプのA-2、エントリーモデルのA-0を高く評価(黒江の好みで)させていただいておりますので一読いただけると幸いです。
D-2
http://www.digitalside.net/?p=1056
A-2
http://www.digitalside.net/?p=1076
A-0
http://www.digitalside.net/?p=1019

本作もやはり↑この2機種同様に基本は“ぶっ放してくる傾向”のアグレッシブサウンドです。
…が、さすがの(100万円超え)価格帯であるからには「一度聴いたら黙らせるだけの説得力」がもう一声欲しいところではありますが、その実力やいかに…。

■SOULNOTE [S-3]
●まず先に1つ踏まえておきたいのは、フラグシップDAC[D-2]のノウハウがふんだんに盛り込まれて(ベースになって?)いることです。大きな共通点としてDACチップ『ES9038PRO』を左右で2基ずつ、合計4基搭載しておりサウンドの中核を形成しています。
●その上でD-2を念頭に入れながら述べていきますと、D-2では一聴して高い情報量が印象に残っておりましたが、S-3では情報量もさることながら高いS/N感が印象に残ります。
●サウンドはやはりアグレッシブ系の基調であり、激しくも整然とした1音1音のラッシュが、無音時には(時が静止したかのように)ピタッと止まり、一瞬の静寂感をもたらしてくれます。
●S/N感や情報量に加えて、基本的音質を司る帯域のレンジ感、ダイナミックレンジ、1音1音の雑味の少なさ、音像定位、音場の解像感などなど、サウンド全体において不安を抱く要素は見つかりません。
●躍動感があり、能動的、しっかりとしたエッジ感で音・音楽に存在感がありながらも、雑にならず、上品さも感じられ、派手にふるまうような傾向にもない非常に絶妙なポイントを点いているようなイメージです。
●ハイパワー系にありがちな歪みっぽさもなく、とても研ぎ澄まされています。
○強いて言えば少し低域の量感が強めであり、ソースによってはほんの少し大味(良く言えば大らか)に感じる面も。
○押し込みの強いサウンドのため、広大な奥行き・ストロークを描く傾向ではありません。
黒江的好み度:S-

…ということで、(価格的にも)さすがといいましょうか、「納得」の一言でした。
黒江個人としてはスネアの音が抜群であり「スネアだけでもずっと聴いていられる(笑)」と思ったり、ギターの鳴らし分け(レスポール・ストラト・テレキャス・フライングV・シェクター・ジャクソン・その他、各PUサウンドも)が鮮明に感じます。
シャウト系も良好なのでゴリゴリのメタルから、80’s系メタル・ハードロックなどはもちろんですが、(スネアやギター筆頭に)全体的に1音1音の音色がハイレベルにあるので、意外にも歌物やアコースティックも得意だったりとなかなかの縦横無尽ぶりも魅力ではないかと思いました。
どうしても硬めのモニター系サウンドだと音に神経質になったり、聴いていて少し緊張感があったり…としますが、ビシッとしたサウンドなのに“楽しく音楽が聴ける”と感じたのは久しぶりの出来事だったので妙に嬉しいことでした。

当ブログでも述べている通り、CDプレーヤーはもはや絶滅危惧種(候補)のはずなのですが何故かヒットが続いております。CDが「まだ僕を見捨てないで」と訴えかけているのかも?しれません。^-^;
なお、USBや同軸入力も装備し、DACとしての使用もできますので永く使っていただけることと存じます。

P.S.
DISCのローディング時間が遅めですのでご使用の際はご容赦ください。

LUXMAN D-03X

3月 5th, 2020

今回はLUXMANからの新製品、今となっては希少なリリースとなるディスクプレーヤーD-03Xをレポートさせていただきます。

ちなみに、ディスクプレーヤーのリリースが希少である理由は(言うまでもありませんが)昨今に於けるディスクメディアからファイルメディア(データメディア)への転換・移行による需要減が主なところでありますが、そんな最中においてこのような力作を世に送り出してくれただけでも一定の賞賛を送りたいと思っております。

【スタンダードリスナーに於けるウェルバランス型の最有力。】

先に述べておきますとこのD-03Xは黒江個人(≒ザ・ステレオ屋サウンド)的にはやや低音の量感が豊富に感じるサウンドであり、(何度も何度も述べておりますが、当方は『やや痩せ型且つタイトで引き締まっており、その分スピード感やキレのある硬質傾向の低音が好み(ファーストチョイス)』なので)もっとも好きなタイプの低音域(の表現)ではありません。
…かと言って、このD-03Xはブーミーだったり、緩々だったりするわけではなく、(バキバキの硬質低音ではないものの)解像感が高く、見通しの良い低音域ですので(黒江的には)数ある低音域(の表現)の中ではセカンドチョイスには入ってくる傾向であると考察しております。

■LUXMAN [D-03X]
●高い解像度を基調に(拡がり過ぎていない)やや広めの音場感を描き、高いS/N感によって無音の空間にサウンドが瞬きます。
●中音域~高音域の分解能、定位感は(これまで聴いてきた中でも)トップクラスであり、俊敏・鮮明・デリケートに1音1音を描く印象です。
●やや広めの音場性ながらも音像が肥大することなく、高いセパレーションで各パートを配置させています。
●(中音域~高音域は)適度な余韻がありながらも、立ち上がりが早く、スッと立ち消えていき、一切の雑味を感じさせません。
●(特に中音域~高音域は)切れやスピード感も良好であり、『パッと現れては消える』淀みの無い爽快なサウンドを展開してくれます。
●レンジ感も良好であり、特に(きれいに伸びきってくれる)高音の伸びが秀逸です。低音もしっかりと最低域まで再生できており不足はありません。
●音傾向は少しだけ寒色傾向、高い音場性でありながら音像性(定位)も損なわないのは稀有な存在であるかと思います。
○強いて言えば少し低音の量感が大きいように思う場面があります。
○また、量感は好み次第として、中高域(やや寒色で硬質傾向)と低域(ほんの少しだけ音の先端が丸く、ほんのり暖色に思えることもある)のタッチ感が聴いているジャンルに拠ってはミスマッチに感じられることがありました。
黒江的好み度:A

…といったところになりますが、総じてはかなりの実力機であると断定できる完成度となっております。
低音の量感に関しては(くどいようですが黒江が痩せ気味を好むので)、「このくらいで丁度いい」と思われる方も少なくないかと思われます。
なお、基本的には主にCD再生(16bit/44.1Hz)での考察でありますが、メタル・ロック・ポップス・アコースティック・歌物などなど、あらゆるジャンルで隙の無い再生を得られ、いわゆる“オールジャンル向き”と言えるタイプに分類します。

CD・SACD再生に加え、USB DAC機能・バランス出力搭載、さらにMQA再生への対応と機能面でも隙の無いモデルです。
希少なCDプレーヤーの選択肢にぜひ名を連ねていただければ幸いです。

DELA N1A/3-H30-J N1A/3-S20-J

12月 4th, 2019

今回はすっかり浸透したオーディオ用NASの王道をゆくDELAのNewシリーズをレポートさせていただきます。

【換われば、変わるのは自然なことと思えるか否か。】

まず先に述べておきますと、今回のレポートは当初の予定には無いものでした。
…と言いますのは、事前情報によると「今回のモデルチェンジはドライブの大容量化と内部OSのバージョンアップのみ」なので「MK2モデルとの音的な差は出ない」と聞かされていたからです。

しかしながら、(同じなら同じとはっきり言えるので)『実際に聴き比べてみないと分からない』が口癖の性分です。
旧モデルとなったこれまでのリファレンス機HA-N1AH40/2を基準にして、3TBのHDDモデルN1A/3-H30-Jに加えて、2TBのSSDモデルN1A/3-S20-Jをすべて同じ音源にて聴き比べてみることにいたしました。
(ご覧の通り、型番もリニューアルしているのでご注意ください。)

基準とした旧モデルのレポートは↓こちらです。
http://www.digitalside.net/?p=940
http://www.digitalside.net/?p=958

ご察しの通りですが、(レポートさせていただくことにしたわけですので)まったく同じ音には感じられませんでした。
基本的なサウンドのベース・基調は旧モデルと同じでよいかと思います。
普通のNASに比べると“やはりオーディオ用”を謳うだけのことはある、S/N感の良さや、情報量、サウンドの解像感などなど、いわゆるオーディオに於ける基本的音質に関してはDELAが頭一つリードします。

レポートにあるように旧MK2モデルのHA-N1AH40/2の時でさえ(初代モデルよりも)見通しが良くなったと述べさせていただいているのですが、今回のNewモデルN1A/3-H30-J(BLACKモデルはN1A/3-H30B-J)はさらに見通しが良好になっていると感じられます。
ただし、初代モデルからMK2モデルに変わったときほどの“全体的な”向上という感じではなく、あくまでも見通しと、それに伴う音の抜け感、音場のすっきり感などの小幅な向上ではないかといった印象です。
つまり、情報量やレンジ感、S/N感、ダイナミックレンジなどの基本的音質での変化はありません。

ですので、“激変”“大進化”なんて文言にはほど遠いのかと思いますが、黒江個人的には前回で「もう上限かな」と思っていた“音の見通し”がさらに向上したことはとても大きく、(全体的には小幅な変化ながら)個人的な評価はかなり上がったと言えます。

…と、冒頭に戻りますが、
「今回のモデルチェンジはドライブの大容量化と内部OSのバージョンアップのみ」なので「MK2モデルとの音的な差は出ない」
というのが、元々の情報でありましたので、このレポートの真偽を裏付けることはできません。(これ以外のレポートもですが。^-^;)

ただ、少なくとも前回の2TBと(2TBモデルと同じHDDを2機搭載した)4TBから、今回は3TBと(3TBモデルと同じHDDを2機搭載した)6TBと変更するにあたり、HDDの換装は間違いなく行われているはずです。
HDDのメーカーが変わっているかもしれないし、HDDのメーカーが同じでも別のドライブに変わっているはずですので、事前情報の通り「HDD以外はすべてが同じ」でも、サウンドにわずかな変化が生まれることに(僕は)何ら疑問・不思議は持ちません。
ですので、あくまでも聴き比べてみた結果はMK2よりもMK3の方がさらにすっきり、見通しがよくなったように感じられた…とだけ書かせていただきます。

ちなみに、SSDモデルのN1A/3-S20-JはHDDモデルよりも情報量・S/N感は高く感じられますが、少し低重心で滑らかな印象でありました。(黒江の好みがHDDであることは書くまでも無く…。笑)
HDDの3TBモデルと6TBモデル(N1A/3-H60-J)については明確な違いは無く、せいぜい個体差程度ではないかと思われます。

お勧めしやすいモデルとしては、容量は上がっているものの(旧モデルレポート下段のように)NASとしての存在意義や安定性・堅実性を取ればやはり6TBではないかと思いますが、音源データのバックアップを他のストレージなどで出来ている場合や、そこまでたくさんのファイルを管理されていない方であれば3TBになるかと思われます。
より高い情報量を望まれる方、滑らかな再生音を好まれる方はSSDモデルをご検討ください。

Aura vivid Premium Black Edition

7月 18th, 2019

今回はAuraのLimitedモデルをレポートさせていただきます。

【鮮やかに、鮮烈に、鮮明に。】

まず結論から述べますが、前回のTEAC AP-505に続いての大プッシュモデルになっております!(続くときは続きますね。)

限定モデルということで、しっかりとしたレポートを書くことに少々迷いもあったのですが、今となっては数少ないCDプレーヤーのプッシュモデルとなりますので意を決しました。
(なので、後々このエントリーを読んでいる方、すでに入手は困難かと思われます…。)

…と、まずは今回のvivid Premium Black Editionのベースとなったノーマルのvivid(and vita)のレポートも参考にしてください。
http://www.digitalside.net/?p=667

以前のvividは『ハイスピードだけれど低音が明らかに薄め』であり、ちょっと物足りないサウンドではあったのですが、変化はあったのでしょうか…。

■Aura [vivid Premium Black Edition]
●元祖vivid(↑)でのよかったポイントはそのままにしっかりと継承されております。(その上で以下に続きます。)
●いわゆるハイスピード系であり、ハイスピードの中でもかなり上位に位置します。(“超”が付くほどではありませんが…。)
●帯域バランスは(元祖vividで薄かった)低域までしっかりとフォローされ、高音までバランスのよいサウンドとなっております。
●S/N感・分解能も上々であり、1音1音がシャープかつ鮮明に実像感の高い鳴り方をします。
●(輪郭線は細いながらも)エッジ感があり、立ち上がりも鮮烈で、「ビシッ」とクイックな印象を持ちます。
●(TEAC AP-505で「アグレッシブにハイスピードが溶け込んだ」と喩えましたが、vividは逆で)ハイスピードをベースにアグレッシブが絶妙に溶け込んだようなサウンドであり、緩みや丸みを含ませない“「無」付帯音系”の属性です。
○こじんまりとしたサンドステージではありませんが、大きな広さはなく、比較的タイトな音場感となります。
○S/N感・解像度は高いクオリティを見せながらも(クラス上のモデルに比べてしまうと)“超”が付くようなレベルにはあらず、価格帯なり(以上には感じられますが)の中では優秀な方かと思われます。
○もっとも注意していただきたいのは「ただのCDプレーヤー」であることです。USBも無いですし、SACDなども再生できません。
黒江的好み度:S

…と、(16bit/44.1kHzの)CDプレーヤーとしては最後?の(黒江的)名機指定と言っても過言ではないプレーヤーです。
vividという言葉が、鮮やか・鮮明ということは理解していましたが、他にも「目の覚める(ようなサウンド)」であったり、「はつらつ・躍動感(も持ち合わせている→鈍足サウンドには出せない)」などの意味もあり、正に『名は体を表す』でありますし、設計者がちゃんと名前に沿った音を作れる(その逆で音から名前を考えたのかな?)のがすごいな…と思わされます。
(「明るく輝く」という意味もありますが、明るさ・派手さはそんなには無いかな…。)

(毎度恐縮ですが…^-^;)メタルだとギターの歪み、シャウト系のボーカルは抜群であり、シンバルや金物の「キンキン」感や倍音なんかがとても気持ち良く耳に刺さります。(→刺さる系のサウンドです。)
すでに残数の少ない状態のようですが、ぜひぜひチェックしてみてください!(もちろん、このモデルはvitaと組み合わせなくても大丈夫です。ぜひ単体でお求めください。)

2019年、黒江の心に「強烈」に残った1台でした。

TEAC AP-505

7月 9th, 2019

前回に続いてTEACのNewラインナップをご紹介させていただきます。

【目立たず、騒がず、問答無用サウンド。】

「久々のヒットが来ました!」しかもパワーアンプです。
(※最近はDACにプリアンプ機能が付随しているものが多いので、気に入ったDACプリがより活かせるようになるし、DACプリ兼ヘッドフォンアンプからのスピーカーデビューもしやすいのでこれ以上の喜びはありません!)

前回『モニター調でガツンとくるのに決して雑にならないのはTEACサウンドの大きな魅力の1つ』と述べさせていただきましたが、正にこのAP-505も同様(以上)のTEAC気質を持ちあわせています。
そのサウンドはあのReferenceシリーズを彷彿とさせながらも、同シリーズを凌駕してくる(もちろん組み合わせるプリアンプの影響も多大ですが)といった印象であり、黒江が推奨するアグレッシブ系の新たな一角を成すモデルです。

■TEAC [AP-505]
●アグレッシブ系譜らしく、一聴してすぐにアタック感(の鮮烈さ、明瞭さ)が際立ち、スピード感に乗った音の立ち上がりが印象に残ります。
●サウンドの全景は前回のUD-505・NT-505とある程度は共通しており、タイトで帯域バランスが良く、ドライブ感の高い駆動力です。
●UD-505・NT-505に比べるとAP-505はタイトさだけに留まらず、シャープさやクリアさを併せ持っており、より引き締められて精悍なサウンドとなっています。
●抜けや切れ、スピード感も上々であり、アグレッシブにハイスピード系が溶け込んだような絶妙なポジションに位置します。
●決して華やか、艶やか、派手な分類にはありませんが、高域の伸びも良好で、低域もしっかりと最深部までフォロー、ぼやけず、ブーミーにならずに高い解像感を感じられます。
○強いて言えば少し低音の量感が多めでありますが、質の良い低音であることも手伝い、許容範囲ではないかと思われます。(周知の通り、黒江は“薄めの低音”が好きなので、人によっては“ちょうどいい”のかもしれません。)
○悪く言えば、モニター調であり、地味目で特徴的なサウンドではありません。(もちろん硬質寄りのサウンドです。)
黒江的好み度:S

…といったところですが、やはり「ガッ」「ダッ」「ジッ」といった『インパクト音』と、勢いよく放たれる『ドライブ感』は魅力的です。
繊細すぎず、シャープすぎないところからも、いわゆる男っぽいサウンドといった印象で、ハードロック・メタルにはうってつけではないかと。(もちろん女性バンドもGoodです!)
ちなみに、正面のメーターですが、ランプ・メーター(動作)共にオフにすることができるのですが、双方をオフにするとS/N感はもちろん、抜け、切れ、高域の伸びが2ランクくらい向上しますので、両方オフはマストではないかと思われます。
ランプは消灯(目立たず)、メーターは動かず(騒がず)、「男は黙って」(問答無用)といったところでしょうか。(←この状態にすると電源が入っているのかが分かり辛いので消し忘れに注意してください!笑)

久々のヒット製品、ぜひぜひご検討ください。

TEAC UD-505 and NT-505

7月 1st, 2019

今回はTEACのNewラインナップをご紹介させていただきます。

【近くで聴くか、遠くで聴くか。】

『UD-505』はヘッドフォンアンプ重視のD/Aコンバーター、『NT-505』はネットワーク対応のD/Aコンバーターといった位置づけで、DAC部分はほぼ共通となっています。

■TEAC [UD-505] and [NT-505]
●双方共通の第一印象は“TEACらしいサウンド”で、いわゆるアグレッシブ系でありつつも上々のスピード感を併せ持っています。(かなりのハイスピード~超ハイスピードではありませんが。)
●音の粒が向かって飛んできつつも面で押し込んでくる“圧”があり、たたみ掛けてくるタイプですが、粒が粗目(粗暴)になることなく解像感や分解能もしっかりと感じられます。
●帯域バランスが良く“低音が目立つ”“高域がうるさい”といった特徴的な鳴り方の少ない「モニター系」アンプの位置づけです。
●S/N感(1音1音や音場のクリアさ)も上々ではありますが、キャラクター的には『高精細&クリア系』ではなく、『アグレッシブ&ドライブ系』といった印象です。
●ヘッドフォンアンプ重視のUD-505はバランス型のヘッドホンにも対応し、名に恥じない高音質のヘッドフォン出力を搭載しております。
○UD-505はNTよりもやや低重心で、NTよりも1音1音の質量感が重め(強め)に感じられます。
○アタック音もUDの方がNTよりも「ガッ」と強めに立ち上がる感じで、NTは「スッ」ともう少しソフトに立ち上がってきます。
○NT-505はUDよりも軽い感じになりますが、「軽快・すっきり」とも捉えることができるので好み次第ではNTの方が魅力的に感じられることも。
○煌びやかさ、開放感、高い音の抜け感などはあまり感じられず、しっかり鳴る傾向のサウンドです。
(※いずれもDACやDACプリとして試聴した場合のレポートとなります。)

…といった感じですが、いわゆるアグレッシブサウンドということでロック・メタルとの相性は良好に思えました。
モニター調でガツンとくるのに決して雑にならないのはTEACサウンドの大きな魅力の1つではないかと再認識しております。

なお、2機は共通部分(部品)が多いため、ほぼ兄弟機(双子機?)と言え、非常に似たサウンドとなっておりますが、ヘッドフォンもよく使う方『近くでも聴く方』にはUDを、ネットワーク機能が欲しい方『遠くの音源(NAS)も聴く方』やUDよりも少し軽やかなサウンドが欲しい方にはNTをお勧めしたいと思います。
(NTにも簡易タイプではありますがヘッドフォン出力が搭載されています。)

JERN 12 WP

2月 28th, 2019

今回はデンマークのブランドJERN(と書いてヤーンと読む)から個性的なスピーカーをご紹介させていただきます。

【鉄ダルマから放たれる破壊的サウンド。】

まるで雪だるま(達磨)のような個性的なフォルムだけに非ず、頭に「鉄」と付けたようにエンクロージャー(筐体・キャビネット)が鉄製であることも非常に大きな特徴です。
(片方12.2kgとなかなかの重量ですので、取り扱い、落下などには注意が必要です。)
このフォルムとマテリアルから繰り出されるサウンドは、まさにナンバーワンよりオンリーワンといった感じであり(変態ものによくある、ユニークさ優勢ではなく)クオリティも十二分に持ち合わせているのでぜひ注目していただけたらと思います。

■JERN [12 WP]
●超繊細といった印象は薄いのですが、S/N感・分解能(解像度)など基本的音質は十分なレベルにあります。
●当店的な系譜で示すといわゆる「アグレッシブ系」に属するタイプであり、リスナーめがけて音が襲い掛かってくるような突進系のサウンドになります。
●1音1音はタイトでありますが、シャープ過ぎる傾向ではないので硬質過ぎず、エッジ(音の輪郭が)が立ちすぎないイメージです。
●鉄製キャビネットということで「キンキン・カンカン」の超寒色系かと思いきや、そこまでオーバーな描写は無く、意外にも自然な発色(発音)を感じさせてくれます。
●無駄な余韻が無く、キレや立ち上がりは極めて秀逸であり、音像感が強めでハッキリとしたサウンドを得ることができる傾向となっています。
●スネアやバスのインパクト音、皮のアタック音、ディストーションギターの巻き弦のピッキング音などなどが非常にリアルであり、小気味よく、ノリよく聴かせてくれます。
○前面に張り出すようなサウンド感であるため、縦方向や奥行きを使って大きく描いてくるタイプではありません。
○高音域の上の方、低音域の下の方はやや抑え気味となっています。
○特徴的にも微細音・微小音を(拾って拾って)聴かせようとする傾向ではありません。
黒江的好み度:A+ (~-S)

ほぼ「S」と言ってもよいくらいですが、(試聴時間に限りがあり)詰め切れていませんでしたので暫定的に「A+ (~-S)」といたします。

鉄を使うことによって、その剛性さと自重を利用し、キャビネットでフィジカル的にユニットを押さえつけて不要な振動を制御し、且つ(キャビネット全体が振動してしまう、いわゆる)箱鳴りを極限まで抑えることによって得られるそのサウンドは正にオンリーワンのサウンドでした。
リスニングポイント(左右のスピーカー間)の外側ではかなり音量が落ちることからも箱鳴りがほぼ無いことを実感させてくれます。もちろん後方にも音漏れがあまり無いため、狭所での壁際設置にも強そうであり、スピーカーの(首振り)確度によってもステレオ感や広がり、音像感の調整が充実しそうなモデルです。
重さと強度でユニットを押さえつけ、ユニットだけが鳴るようなイメージなので2wayにも関わらず(点音源となって)シングルっぽさもあるのが更に魅力を感じるところでしょうか。

魅惑の鉄ダルマ、なかなかのプロダクトの様です。ぜひご検討いただけると幸いです。