Pioneer N-50 [postscript]

昨日に書いたばかりの「Pioneer N-50」レポートですが、もう少し書き足させて頂こうと思います。

【クールとワイルドが同居したようなアグレッシヴサウンド。】

まずはじめに、少しお詫びを申し上げなければいけません。(お詫びしたり、フォローを入れるような内容ではなかったですが。)
この「Pioneer N-50」を昨日のレポートでは『(音の傾向は好きだけど)音質は価格相応・価格なり』と断言しましたが、もう少し褒めてあげても良さそうです。
いえ、黒江的にはちょっと褒めてあげたいです。「Pioneerさん、よいモノ作ってくれました!」と。

ことの経緯はと言いますと…
本製品は『ネットワークプレーヤー』という主眼である製品ということもあって、実は試聴の際にはNAS経由での再生ばかり聴いておりました。
レポートを書くにあたって十分な情報が得られたので昨日のレポートを書いたのですが、ふと「USB接続をちゃんと聴いてないかも」と気が付きます。

※当店では、例えば当機のような「USBメモリ(前面ポート)・USB DAC(背面ポート)・ネットワーク(NAS)」などといった、同じフォーマット(MP3・WAV・FLAC・AACなど)が聴ける装備がある場合、すべてのモードで同様のファイル(例:“XXXXXXXXXXXXX”という曲で44.1kHz/16bitのWAVファイル)で聴き比べるのが基本です。(当然ですが。)

こうなると気になって仕方がないので、レポートをUPしてからすぐに再び聴き比べをしてみたところ…。
「あれ?USB接続がめちゃくちゃ音いいじゃん…。」

…ということで、NAS経由とUSB DAC(PC)経由で同じ曲を聴き比べた印象を述べていきます。

●“やや速い”感じでハイスピードではないと書きましたが、なかなかのハイスピードサウンドです。(「ぶっちぎり」ではないけど、満足できる感じです。)
●気になっていた抜け、キレもだいぶん良好な感じです。
●S/N感も1ヴェール、2ヴェール拭ったように見通しが改善しましたが、解像度とレンジ感はそこまで改善せず。
●全体的な音の印象・傾向はあまり変わらず、より洗練・ブラッシュアップされたサウンドに。

専用ドライバーが優秀なのか、今のところ非公開?のDACチップ(Pioneerオリジナル?)が優秀なのかは分かりませんが、しばらくアレコレ色々な曲を聴いてしまうくらいイイ感じです。

もう一回まとめてみます。
●音の傾向は「元気・アグレッシヴ・ハイスピード・タイト」といった感じ。
●(Essensioなどの高価格帯と比べると)S/N感・レンジ感・解像度にはやや難あり。それでも価格には見合ったクオリティ。
●エッジを立ててきたり、鋭い切れ味のあるサウンドではなく、アタックのしっかりしたパンチのあるサウンド寄り。(“寄り”とあるように、もちろんエッジがボケているワケでもなく、キレも十分あります。)
●低域・高域ともに伸びきってはいないものの、帯域バランスも良好で、定位感も上々です。
●AirPlayが地味に便利です。(^-^;
黒江的好み度:A(~A-)

…と、見出しの通り、基本的にはモニター調でクールに淡々と鳴っている感じですが(価格の分、少し粗っぽいせいか)、所々にちょっとヤンチャな感じがあるのが個人的には好きです。
「Essensioはまだちょっと高価だな…」という方、マルチな機能が欲しい方、とりあえずUSB DACだけでも欲しい方(他の機能は手にされてから有用なことに気が付くと思います)などに、ちょっと強めにオススメしておきます。

※その後、NAS経由の音もかなり改善するプロセスがありましたので次回のレポートに。

製品紹介ページ
http://pioneer.jp/components/networkaudio/
専用ドライバーダウンロードページ
http://pioneer.jp/support/download/home/n-50/

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