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SOULNOTE A-2

火曜日, 12月 18th, 2018

ちょっと遅ればせながらになりますが今回はSOULNOTEのフラグシップアンプA-2をレポートさせていただきます。

【圧倒的、弩級サウンド。】

結論から述べますと、当店的な表現で言うところの“アグレッシブ系”サウンドにあたり、旧PRIMARE・旧PASS・TEACなどのガツンと押しの強い傾向に分類されます。
そのため、シャープさ、(鋭利な)キレ、(透き通る・突き抜けるような)抜け感の高い傾向には無く、(当店的に)アグレッシブと対を成す“ハイスピード系”ではありません。(もちろん鈍足ではありませんが。)
しかしながら“アグレッシブ”系統においては頭1つ抜きん出るクオリティと確立されたキャラクターを伴い、(価格に十二分見合った)非常に完成度の高いアンプとなっております。

■SOULNOTE [A-2]
●まず特筆すべきは群を抜くパワー感となりますが、パワー一辺倒には無く、非常に高い情報量を十分な解像度で展開し、高密度と高精細さを併せ持っています。
●S/N感・レンジ感・音の立ち上がり&収束などいずれも上々であり、スピード感も(ハイスピード系の中では下位になりますが)上々のサウンドとなっております。
●サウンド傾向を形容すると『やや強めのアタック音が小気味良く立ち上がり、ズドンと駆け抜けて行く』ような印象で、無数の音のつぶてを体全体で受け止めるような感覚を覚えます。
●(黒江が好むものにしては)音の温度感がやや高く、ウォーム傾向ですが「暖かい、温いといったウォーム」と言うよりは、「熱い、激しいのホット(HOT)」の方が合いそうな『カッとしたギラつき』を垣間見る印象があります。
●帯域バランスも良好であり、高域~低域に掛けて音に緩みが無くストレートにタイトにしっかりとした出力が安定したドライブ感で得られます。
○高域(超高域)が少しおとなしめになりますので、輝度や派手さは控えめになる傾向です。
○「ギラつき」「アグレッシブ」に含まれる激しさを(黒江的には良い方向に解釈できましたが)、やや荒々しいと感じる方がいるかもしれません。
黒江的好み度:A (~A+)

…ということで、一聴してすぐに「おおっ、(良い)アグレッシブ系来たな」と思わせてくれるような、ストレートに迫り来るタイプのアンプでした。

ちょっと脱線しますが…
この、1音1音が“突進”してくるような感じ、どこかで…と記憶を辿ってみると、(前述の旧PRIMARE・旧PASS・TEACを経て)『SON OF AMPZILLA 2000』だ!と気づきました。
(…となると、このA-2は“和製AMPZILLA”と言えるワケですが、ゴジラは元々和製なので本家AMPZILLA?が正解なのかな…。笑)
あの(2つと無い個性を感じた)名機を彷彿とさせてくれたのは今までに無かったことでありますゆえ、特筆させていただこうかと思います。

更に、もう1つ付け足しておきますと、このA-2はパワーアンプとして使用出来るようになっており、そのパワーアンプとしての性能が非常に高いです。(→パワー部だけでも価格に見合っていると断言できるほどです。)
“好み度”の(~A+)は好みのプリアンプとの接続時であり、ハイスピード系のプリアンプと組み合わせることでスピード感やキレが増し、非常に良好な結果となりました。
(一先ずは単体プリメインで使用し、後にプリアンプを足すのも良いプランですね。)

久しぶりに現れた“突進系”の名アンプではないかと思います。ぜひ試聴等されてみてください。

P.S.
個人的にもう1つ述べておきたいのは、このアンプで聴くシャウト系…特にデスボイス(グロウル)が秀逸であるということです。
黒江的には『KING of DeathVoice』の称号を与えたいかな…。(そっち系の人にしか理解できませんが。笑)