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DALI OPTICON 1

水曜日, 12月 20th, 2017

今回はDALIのOPTICONシリーズから、もっとも小型で安価なOPTICON 1をご紹介させていただきます。

【ウェット系最速のコンパクトモニター!】

2016年5月下旬の発売から早1年半ということで少々“今さら感”があるかとは思いますが、(遅くなった)言い訳を先に述べてからレポートに入りたいと思います!
遅くなった理由として、当店のリファレンスモニター(スピーカー)は御三家の

Vienna acoustics [HAYDN GRAND SYMPHONY EDITION]
PMC [DB1 Gold]
ATC [SCM11](2014年4月~現在のシリーズ)

これらが不動のポジションを確立しており、(新製品などはほぼすべて試聴してきていますが)隙間に入る余地のない状態が続いております。
しかしながら、これらはいずれも(定価)20万円超えとなり、やはり「ビギナーには少々高嶺の花」というご意見を散見しておりました。
そこで、(以前はENTRY Siがあったのですが)もう少しお求めやすいゾーンでのタレント探しをはじめたところ(OPTICON 6などは聴いていたのですが、たまたま見逃してしまっていた)OPTICON 1に(今さら感がありつつも)辿りついた次第です。

…ということで、いつものようにレポートしていきたいと思います。

■DALI [OPTICON 1]
●キレキレ系ではないものの、アグレッシブ系に属するかなりのハイスピードサウンドです。
●アグレッシブ属とは言え、雑な鳴りを感じたり、粒の大きさや音像の肥大を感じさせることはなく、上々のすっきりさを併せ持っています。
●シャープさ・レンジ感・クリア感・分解能・解像度は(さすがに)御三家には及びませんが、全体的な音質は(御三家の1つ下のクラスには収まっており)CP的に非常に高く評価できるクオリティとなっています。
●全体的にウェット感のあるサウンドではありますが、(ハイスピードなメタルなどを聴くと)癖を乗せてくるような傾向にはなく、(色艶を乗せてくるものに比べれば)解析的なモニタータイプである印象です。
●早い立ち上がりと高いレスポンス感があり、余計な余韻感がないことなどがハイスピード感に繋がっており、明瞭・軽快さのあるサウンドとなっております。
(ここからは御三家と比較すると…)
○S/N感・解像度・分解能・情報量・レンジ感などなどの基本的音質(性能)は少し見劣りする点もありますが、クリアさやスピード感は(御三家以外の)そこそこ高価なスピーカーと比べても負けることはありません。
○“ウェット感”が少し悪い方に出ると、エッジ感(音の輪郭)のやや甘さになり、くっきりハッキリと言ったエッジ感ではありません。(もう1キレ欲しいという点にも繋がります。)
○音の細かさなども御三家には及ばずですが、(ボワボワ・ドヨドヨ・モゴモゴとした音の製品が多い中)このクラスでは破格のクラスです。
黒江的好み度:A (~ A+)

“御三家と比べると”どうしても辛めになる点は幾つかあるものの、かなり秀逸なモニターであることに間違いはなさそうです。
検討に際しては良くも悪くも“ウェット感”を(みなさんが)「どう思われるか」くらいが気がかりでありましたが、曲調(特に歌物)によってはこの“ウェット感”が、かえって気持ち良く聴こえたりするので最終的には(黒江的には)あまり気にならなくなっていました。
何よりも“御三家”の半額以下くらいで入手できるわけですから、CPに関して言えば「非常に優秀」の一言に尽きます。
(サイズも小ぶりなので限られたスペースでも設置しやすいです!)

…ということで、ぜひビギナーさんや、ヘッドフォン専からの卒業などの際にはご検討いただきたい1台(1組)となりましたので、気になりましたら要チェックしてみてください。(全国的に試聴できるところは多そうです。)