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黒江流『PCオーディオ/USBオーディオ』のススメ report 5 【再生ソフトの黒江的結論】

火曜日, 7月 12th, 2011

(キリがないのでとりあえず、)再生ソフトの最終回です。
(前回同様に先頭の◎○△×は大まかな評価です。黒江的好み度はSランク→A+ランク→Aランク→A-ランク→B+ランク…と続きます。)

今回は、まだコメントを書いていないソフトもありますが、タイトルの通り『黒江的』ランキング形式で発表してみたいと思います。

さて、(栄えある?)黒江のベスト1に輝いたのは…………!?

[No.1]
◎StealthAudioPlayer
MidRadio PlayerやFrieve Audioと比べると「わずかにアタック感が弱いか?」という点があるだけで、スピード感・定位・粒立ち・アタック音(音の立ち上がり)・キレ…と音に関しては言うこと無しです!
中でも何よりも評価したいのが“高いS/N感”であり、何もない空間にパッと音が現れては消え、現れては消えるといった感じであり、音像も明瞭に定位します。
音の傾向はASIOドライバーを使用するためか“cPlay”と似ていますが、こちらはcPlayよりも更にS/Nが高くクリアで(黒江的には好まなかった)cPlayの(アップサンプリングをしたような人工的な?)音場の広さなどのような癖が無く、1音1音も音像もタイトなのが決め手でした。
黒江的好み度:A

…が、一方で使い勝手は最悪の部類です。
曲送りやストップまですべて“XXXXXXXX.BAT”というバッチファイルと呼ばれるファイルを実行して行わなくてはならず(これが地味に面倒…)、且つ、ASIO(4ALL)必須・(デフォルトでは)MP3再生不可と3重苦。
更にPCオーディオの“超利点”とも言える「簡単にたくさんの音楽ファイルをリスト再生できる」という利点にはほど遠く、一度にたくさんの曲(アルバム単位・ジャンル単位・アーティスト単位・任意)を聴くためには「CUEファイル」というリスト用のファイルを作成しなくてはならず、これがまた面倒…。
(その時の気分で1曲ずつファイルを拾って再生できる「手元に余裕のある方」向きですね。)
…ということで使い勝手は「ホント最悪」です!(GUIのコントローラーでも作ろうかな…。笑)

[No.2]
◎Frieve Audio
StealthAudioPlayerと比べて不満があるのはS/N感と(そのS/N感不足から来る?)総じての抜けが「あと一歩」という感じだったためです。
ただし、スピード感・アタック感は抜群で「下手な細工を感じさせない」聴いていてスッキリと耳に飛び込んでくる高鮮度サウンドです。
とにもかくにも、やはりStealthAudioPlayerの「空間にパッと音が浮かび上がる」ような感じがあと少しあれば…といった(No.1目前の)非常に惜しいプレーヤーでした。

実はこのFrieve Audioは2007年に開発が終了している老舗プレーヤーソフトであり、昨今のPCオーディオ(ブーム?)の前からすでに高音質と定評の高かったソフトだったので黒江もはじめて目にする名前ではありませんでしたが、今回はじめて聴き比べた次第です。(改めて先人達の感性の良さに脱帽いたしました。)
使い勝手もStealthAudioPlayerに比べれば“超イージー”であり、WAVはもちろんMP3も簡単に再生できるのでPCの操作に長けていない方にもぜひお勧めしたいです。
黒江的好み度:A

[No.2]
○(~◎)MidRadio Player
さんざん悩んだ挙句、Frieve Audioと同順位の2位とさせていただきました。(気持ち的にはFrieve Audioが2.0位、MidRadio Playerが2.1位って感じです。)
解説に関しては以前のレポートをご覧いただくとして…、
上位2種との簡潔な比較レポートを書くとすれば「StealthAudioPlayer・Frieve Audio」はCDプレーヤーで言えば「Aura neo」のような切れ味とスピード、S/N重視という位置づけに対し、「MidRadio Player」はPRIMARE(旧シリーズ)やTEACなどのアグレッシブ系のサウンドです。
とにかく鳴りっぷりが良く、1音1音がクッキリ・ハッキリと明瞭のことに加えて、アタック音・シャウト・ディストーションのエッジが立っていて、ドライブ感と疾走感を併せ持った「暴風雨サウンド」みたいなところが非常に好みでした。
なお、ASIOドライバーなどは使用しておらず(使用できず)、難しい設定なども必要なくWAVやMP3を簡単に再生できるのでASIO(4ALL)非対応のデバイスをお使いの方には決定版となるソフトかもしれません。
黒江的好み度:A

[No.4]
○(~◎)Wave File Player for Reference (& for Experimental)
「4位」と位置付けるよりは番外編と位置付けた方が正しいのかもしれませんが、ソフト名の通り「WAVファイルを鳴らすためだけ」のWAV専用プレーヤーです。
まず、他のものと比べて「高い解像度・情報量」が特徴として挙げられます。
(何が正しい音かは分かりませんが、)総じてきれいでフラット、奇抜なサウンドではなく安定感を感じさせるサウンドで「これもまた1つの正しい音」と思わせる丁寧さを印象づけます。
2つのエディションが用意されていますが、(原則同じサウンドがベースで)Ref.はS/N型でよりスッキリとしたサウンドステージ、Exp.は情報量型でダイナミックレンジに優れアタック音が明瞭といった印象でした。
ガツンと前には来ませんし、キレっキレのエッジ感もありませんし、シャープなスピード感があるわけではありませんが、体を通り抜けてゆくようなハイレゾリューションサウンドだと思います。
黒江的好み度:B+

【総評・考察】
まず、すべてのソフトに於いてアップサンプリングなどのサウンドを加工する機能は使っておりません。WAVファイルは44.1kHz/16bit、MP3なら128kbps~192kbpsの元ファイルのまま比較試聴をした結果です。
なお、主な使用機材は…

[PC]
hp : nx6320 (Windows XP SP3/MEMORY:1GB)

[USB CABLE]
KIMBER KABLE : silver USB (B BUS Ag)
audioquest : CARBON

[USB DAC]
NuForce : μDAC2 (uDAC2)
north star design : Essensio
Aura : neo (USB入力)

(※機材やUSBケーブルについては次回以降のレポートにて!)
…となっており、アンプは相変わらずのTEAC AG-H600またはONKYO A-7VLのデジタル入力を使用しています。

……と、総括・考察だけでもう少し長くなりそうなので一旦ここまでで更新します。