Archive for 11月, 2010

tangent EXEO AMP and EXEO CDP

火曜日, 11月 30th, 2010

PCオーディオ/ネットワークオーディオプレーヤーに突入する前に、今年最後かも?のアンプとCDプレーヤーのレポートをお届けします。

【tangentらしからぬ、暴力的なドライブ感!】

そろそろお馴染みとなりつつある、ヨーロッパ(EU)の“tangent”から新たなプロダクト、「EXEO(イグジオ)シリーズ」が誕生しました。

tangentと言えば、(僕が監修を務めさせていただいたビギナー向けのオーディオ誌「my-musicstyle」で平原綾香さんに抱っこしてもらった、もとい、僕が手渡した!笑)カラフルなスピーカー『EVO』を代表にHiFi50シリーズの『CDP-50/AMP-50』、HiFi200シリーズの『CDP-200(-EU)/AMP-200(-EU)』などなど、その殆どが「中庸(ニュートラル)な音作り」といった印象でした。

このEXEOも輸入元などから「いわゆるtangentらしいサウンドですよ。」と言われていたので、そんなに期待もせずに試聴してみるのでした。(tangentさん、スミマセン。)

…………が!次の瞬間に出た言葉は「これがtangent(の音)?!」なんですかコレ?全然tangentらしくないじゃないですか!

いつものように書いていきますと…

EXEO AMP
●聴いてすぐに頭に思い浮かんだのは「ドライブ感」という言葉なくらい、グイグイ押し出してくる感じです。(クラス下のPRIMAREみたいな印象。)
●ちょっと雑なんですけど、スピード感もかなり高いです。(軽快とか、シャープな、切れ切れの…という感じではなく、「パンッと張り出すような」元気いっぱいではつらつとしたスピード感。)
●サウンドのカラーレーションはやや赤や黄色を連想させる明るめ。
●その割には高域はちょっと抑え目。(レンジ感として、高域が伸びきっていない。)
●低域は欲張らずに浅めで(価格的にも)無理していないところが好印象です。(タイトに上手く処理されている感じ。)
●奥行き感はありませんが、その分音が前に来るパワー感が高いです。
●音場(サウンドステージ)のS/Nは良好ですが、1音1音のS/N感は今一つで全体的に粗っぽく(荒っぽく)聴こえます。

EXEO COP
●基本的な印象はEXEO AMPと共通していますが、こちらは(価格差ほぼ10倍ですが、音の雰囲気は)「DENSEN BEAT B-400 PLUS」を彷彿とさせるキレのあるハイスピードサウンドです。
●やはり(価格的には仕方がないですが)音にまとまりがなく、四方八方に飛散してしまい、定位感もやや悪いのでちょっと粗雑な感じがします。
●S/N感はアンプよりも良い感じです。

…と、要は「いつもの通り価格を超越するサウンドではないけれど、アグレッシブでハイスピードなサウンドを好まれる方には最近で1番お勧めできるセット」だと思われます。

最後に…何だか、言いたくて言いたくてウズウズしている言葉があるので(これだけ書いたんですが)もっと端的に言わせてください。
「Children of Bodom」を最高のサウンドで聴きたい人(ヤツ)EXEOシステムで聴け!と。(笑)

AMP単体でもよし、CDP単体でもよしなんですが、久しぶりにセット(システム)でお勧めできる感じです。
お値段も「初オーディオ」に持ってこいの価格帯なのでぜひ買ってやってください!

P.S.
このEXEOの印象が他の方と違うのは「(たぶん)聴いているソースが違うから」なので、お気になさらずに!
(※MIDレンジ(中域)がしっかりしている点では、いつものtangentと同様でしたしね。)

TEAC CR-H500NT part.2

木曜日, 11月 18th, 2010

前回は書ききれませんでしたので「TEAC CR-H500NT-B」(「-B」は本体がブラックという意です。)のサウンド傾向をレポートします。

【メタルファンに朗報のオススメ入門機!】

当店がTEACの「PD-H600」と「AG-H600」を非常に気に入っていて、リファレンスにしていることはこのblogをご覧いただいている方の多くが既にご存知かと思いますが、やはり2機のサウンド傾向と同じく「ガツンとした鳴りっぷりの良いサウンド」といった第一印象です。

もちろん、一体型であることや価格面からも「2機を組み合わせたサウンドの廉価版」という感は否めませんが、逆に「このサウンドがよく一体型に収められたもの」と感心するクオリティでもあります。

いつもの通り、思いつきで書き出していきますと…、
●アグレッシブで音がバシバシと飛んでくるような開放的なサウンド。
●「緻密」とか「繊細」という言葉とは無縁?のような豪快&パワフルさを持っています。
●高音はやや寂しい(出切っていない)ですが、低音は思いの外に深さ(重低音までよく出ている)があって、重厚感・情報量もそこそこに感じられます。
●スピード感は「中の上」?「上の下」?という感じで、黒江的には十分合格点です。

要は見出しの通り『(特にバキバキの)メタル向き』な感じのサウンドなんです!

…と、褒めてばかりでは何ですので、気になった点ですが、一番はやはりS/N感で次いで解像度。
簡潔に言えば「少し音が粗く、乱雑でクリアネスが足りない」…と、やはり純然たる「単品コンポ」のクラスには残念ながら及びません。
(まあ、この価格ですから多少の見劣り(聴き劣り)は仕方がないですし、価格以上の音質であることは「太鼓判」で良いと思います!)

しかしながら、「まだ単品コンポまでは手が出せないけどオーディオを少しずつ揃えていきたい」方や、「セカンドシステム」「リビングでコンパクト、且つ本格的なオーディオ」を組みたい方にはオススメしたい製品でした。

で、忘れてはいけないのが(1つ前のレポートの通り)、「インターネットラジオ」機能を搭載していることです。
メタル向きのサウンド傾向、一体型の利便性と省スペース性(って言っても結構大きいですのでご注意を)、国内盤は発売されていないバンドや海外のインディーシーン(インディーズ)まで聴くことが出来るインターネットラジオに『それらを簡単にUSBメモリーに録音出来る+αのおいしいオマケ付き』です。

(特に)メタルファンはぜひチェックしてみください!(J-POPやROCKも全然イケますよ!)

TEAC CR-H500NT

土曜日, 11月 13th, 2010

ちょっと間が空いてしまいましたが、『PCオーディオ/ネットワークオーディオ』レポートの第1弾をお届けします!

【インターネットラジオ搭載のオールインワン最先端。】

まずは「TEAC CR-H500NT-B」です。
CDは当然のこと、アナログレコードのPHONOに、iPodやUSBメモリー内のMP3なども再生可能。
さらにFM/AMチューナーまで付いていている、いわゆるオールインワンと呼ばれるタイプの製品ですが、これに加えてインターネットラジオまでもが搭載されているのが特徴であり最大のウリです。

本題の前に『インターネットラジオ』とは…読んで字のごとくインターネットを介したラジオのこと。なのですが、最大の利点はインターネットの特性と同じく「世界中の(WEBサイトが見れる=)ラジオ局が聴ける」ことにあります。
CR-H500NTはLANを介して「FRONTIER SILICON Wi-Fi Radio Portal」という世界中のインターネットラジオ局が15,000局以上も登録されているインターネットラジオ局を包括・網羅するWEBサイトにアクセス(連携)してラジオを聴くことが出来るようになっています。

言わば「世界中のありとあらゆるジャンルがいつでも聴けるジュークボックス状態」。これがインターネットラジオというものです。

また、まったく知らない曲やアーティストでも、選局中のラジオ局から情報が送られてきているので「はじめて聴く曲でもすぐに詳細を知ることが出来る」のもありがたいですよね。
パソコンだけでもインターネットラジオは楽しめますが、「CR-H500NT」のようなインターネットラジオ機能を持った専用機があれば音質も良く、パソコンを他の用途に注力させることができます。

そして、「FRONTIER SILICON Wi-Fi Radio Portal」というWEBサイトではラジオ局のリストアップや検索、お気に入りのラジオ局や新しく見つけたラジオ曲の登録をすることが出来ます。(要メンバー登録)
この機能がかなり便利で、例えばすでに「FRONTIER SILICON Wi-Fi Radio Portal」に登録されているラジオ局であれば語句やアーティスト名で検索すれば該当のラジオ局がすぐに見かりますので、気に入ったラジオ局ならお気に入りに入れておくだけ。
すると「CR-H500NT」ですぐに選局することが出来るようになるのです。要は「FRONTIER SILICON Wi-Fi Radio Portal」というWEBサイトを通じて「CR-H500NT」のインターネットラジオ機能をパソコンから制御することが出来るというワケです。(再生や録音、選局などの操作が出来るというワケではないのでご注意を。)

(まだそんなに実践していませんが、例えば北欧スウェーデンのインディーシーンのデスメタルバンドばかりを集めたラジオ局があれば(あればですが)、未来の大物バンドを早くから発見・聴くことができるかも!?)

これだけではありません。
「CR-H500NT」ならインターネットラジオはもちろん、CD/FM/AMなどのサウンドはUSB端子に挿しこまれているUSBメモリーにMP3形式などで録音することも出来るんです。
つまり、(USBメモリーの容量が足りていれば)1日中だってインターネットラジオを録りためることができ、パソコンなどで気軽に再生することができるのです!
これは便利な機能じゃないかなぁーと、個人的には思っています。(録音したMP3などでは曲の詳細などは記録されませんのでアーティスト名などを調べるのは苦労しそうですが…。)

…と、長くなってしまったので肝心な「CR-H500NT」のサウンド傾向などはまた次回にでも。

http://www.wifiradio-frontier.com/

PCオーディオ/ネットワークオーディオはじめました。

木曜日, 11月 4th, 2010

「冷やし中華~」みたいですが、表題の通り『PCオーディオ/ネットワークオーディオ』を本格的に店頭導入し、デモンストレーションやレクチャーを開始させていただきます!

当面は、

●TEAC CR-H500NT (インターネットラジオ)
●marantz NA7004 (ミュージックサーバー[NAS]&USB音源)
●YAMAHA NP-S2000 (ミュージックサーバー[NAS])
●olive 3HD (ミュージックサーバー[NAS])
○NuForce Icon2/uDAC2 (USB音源)

の4機種+αをメイン軸として同種の機器との比較レポートや使い勝手、黒江的なオススメをご紹介できればと思います。

ちなみに、わたくし黒江は前職歴に『プログラマー』『システムエンジニア(SE)』があり、現在で言うところの『ネットワークエンジニア』的な要素までを網羅しておりました。
(なお、当社は7,8年くらい前までPC関連業も行っていたのでお客様のご要望でPCの組み立てなども行っていました。…ので、その後も関心は続いており、)ハード面もそれなりに熟知しています。
そういった意味ではパソコン(Windows/Mac/UNIX[LINUX])やネットワーク、ひいてはデジタル全般の知識や経験は『オーディオ業界では屈指』と言えるかも(?)しれません!(^-^;

なので、昨今に急加熱したような「PCオーディオ/ネットワークオーディオ」ですが、実は僕は(少しでもパソコンの音質を上げられないかと)すでに一通りやってしまってたんです(よね…)。
かれこれ(たぶんこれも)7,8年前に「当時のオーディオボード(サウンドカード)を色々試したり」「パソコンの内部にシールドをしたり」「配線を高品質なものにして、さらに自分で編んでノイズ対策したり」「アースを落としてあげたり」…と。

結局は「YAMAHA DP-U50」という(外部)USB音源を購入して内部を改造して、電源部をインレット化(着脱式でなかった機器を電源ケーブルが着脱できるように)して好きな電源ケーブルを使えるようにしたところで落ち着ちついた記憶があります。
(当時はCD-Rを少しでも高音質にライティングしたり、DVDプレーヤー代わりにあれこれしていたんだと思います。ちなみに、僕は映画とかアニメとかゲームには疎いので、今までも、これからも、あくまで僕の好きなサウンドでのレポートですのでご理解くださいね。)

そんなこともあって、自分ではもう「イッチョ上がってた」ような気がして昨今の『PCオーディオ/ネットワークオーディオ熱』には少し乗り遅れましたが、今日からまた最新鋭・最先端の機器達と格闘したいと思います。
もちろん、ザ・ステレオ屋らしいのは大前提です。

『PCオーディオ/ネットワークオーディオ』に関してはぜひ黒江にお問い合わせください。

P.S.
先日発売開始された共同通信社(AUDIO BASIC誌別冊)『PCオーディオfan NO.3』に登場させていただいております!