Archive for the ‘レポート:PC(USB)/ネットワーク系’ Category

ネットワークオーディオ report 1

火曜日, 1月 18th, 2011

昼ごろに起きた時などに使う「お早う」で言うところの「遅よう」みたいに、「明けましておめでとうございます」も明けてから随分経った頃の挨拶がないものかと、新年も早半月が経った頃にそんなことばかり考えていますが、とりあえず「すっかり明けきっちゃいましたが、おめでとうございます」…とでも。(笑)

今回は前回の続きとなるPCオーディオ/ネットワークオーディオレポート、ネットワークオーディオ編です。

早速、前回と同様にまずは一覧リスト&ワンポイントでご覧ください。(先頭の◎○△×は大まかな評価です。黒江的好み度はSランク→A+ランク→Aランク→A-ランク→B+ランク…と続きます。)

■ネットワークオーディオ
試聴機
YAMAHA : NP-S2000
marantz : NA7004
Pioneer : PDX-Z10
olive : 3HD
※すべて同じNAS・LANケーブル(汎用カテゴリー5)・HUBを使用し、WAVファイル(もちろん同じ曲)を再生しての比較です。

とりあえずはサウンドについてとなりますが、ネットワークプレーヤーには『操作性』というもう一つの大きな課題があります。
具体的には「本体(&リモコン)での操作性」「iPad/iPhone/iPod touch(アプリ)などでの操作性」「その他(ブラウザーなどから)の操作性」と分類することが出来ると思いますが、これらについては今回は割愛させていただき、機種個別のレポートで仔細をレポートする予定です。

○YAMAHA : NP-S2000
かなり濃密で重厚なサウンド。LINNの対抗馬としては現在もっとも力の入った国産機として、さすがの物量投資からもうかがえる高音質(高品質)サウンドです。…が、黒江的にはちょっと物申したいので後述します。黒江的好み度:C(~D)

△marantz : NA7004
ややしっとり、ふわっとしたような音場を描きますが、総じてニュートラルなサウンド。決して安物の音、ミニコンポ並み…などと言うワケではありませんが、(CDプレーヤーなどと比べても)USB接続時と同様にどこかボケたようなサウンドです。こちらも後述します。黒江的好み度:B

○Pioneer : PDX-Z10
試聴は(ネットワーク再生部を他のプレーヤーと同列に比較するため)LINE OUTにて外部のアンプ(いつものTEAC AG-H600)にて聴きました。1音1音がしっかりとしていて明確。NA7004とはまた少し違ったニュートラル感で、こちらはストレート(素直)といった表現の方が合いそうです。(この中では)発売時期が最も古いモデルですが、予想以上に検討してくれました。アンプ・CDプレーヤー・AM/FMラジオチューナー・インターネットラジオまで搭載していますので、これから一式揃えようかと検討されていた方にはこれ1台で済んでしまうかもしれません。黒江的好み度:A-

◎olive : 3HD
前回のPCオーディオ(USBオーディオ)のレポート時にも「(最初は)やっぱりUSB接続の音は良くない」と書いたように今回も「(最初は)やっぱりネットワーク経由の音は良くない」といった印象でしたが、このolive 3HDなら『今すぐにでも欲しい』と思えるほどに悪いイメージを払拭してくれました。サウンドは僕の好きなクリア&シャープ&ハイスピード系。…というよりも、CDの音をそのまま聴いているような感じ(詳しくは後程)です。黒江的好み度:A

…と、こんな感じです。
「後述」とある通り、もう少し色々と書きたいことがありますので次回に続きます!

PCオーディオ report 1

水曜日, 12月 15th, 2010

さすがに12月は忙しくて遅筆気味になっておりますが、『PCオーディオ/ネットワークオーディオレポート』をお送りします。

まず、PCオーディオ/ネットワークオーディオという分野では『音質(クオリティ)・音色(傾向)』と『使い勝手・設定・操作性』の2つのセクションで製品のレポートを書くことが出来ますが、1つ1つのアイテムを一気に書いていくのは(時間的に)厳しいので、まずはいきなり(スクランブルテストの)総評から入ってみようと思います。

総評は「USB接続でPCオーディオとして使用したケース」と、「NASを使ったネットワークオーディオとしてのケース」で大きく2つに分けて書きます。
(marantz NA7004のように)双方の機能を持っている機種に関しては両方のレポートに登場してきますので合わせて参考にして頂ければ幸いです。

第1回目の今回はUSB接続でのいわゆる「PCオーディオ」での各製品の比較試聴レポートです。

■PCオーディオ
試聴機
ORB : JADE-1
LUXMAN : DA-200
north star design : Essensio
PhaseTech DIGITAL : HD-7A
Aura : neo
marantz : NA7004
sonicweld : diverter
※すべて同じUSBケーブル(FURUTECH : GT2 USB-B)を使用して同じPCと接続し、foobar2000(Windows XP + ASIO4ALL)にてWAVファイル(もちろん同じ曲)を再生しての比較です。

まずは一覧リスト&ワンポイントでご覧ください。(先頭の◎○△×は大まかな評価です。黒江的好み度はSランク→A+ランク→Aランク→A-ランク→B+ランク…と続きます。)

◎ORB : JADE-1
1音1音がタイトで鳴りっぷりが良く、躍動感・ドライブ感・アグレッシブさのあるサウンド。HARD ROCKには最適だと思われます。黒江的好み度:A

◎LUXMAN : DA-200
往年の「LUXトーン」はあまり顔を出さないものの音がしっかりとしていて、高い情報量をさりげなく(押しつけがましくなく)聴かせてくれます。黒江的好み度:B

◎north star design : Essensio
シャープでクリアネスでハイスピード。キレのあるタイプが好きな方にはイチオシです。黒江的好み度:S

◎PhaseTech DIGITAL : HD-7A
USB接続時の音質(クオリティ)だけを取れば今まで聴いた中ではベストです。音の密度感や厚みがあり、音場(空間表現)も広く滑らかです。黒江的好み度:B-

○Aura : neo
CDプレーヤーとしてのサウンドと比べるとやや低重心となってキレとクリアネスが鈍るものの、切れ込むような音の飛び方、スピード感の高いサウンド。黒江的好み度:A

△marantz : NA7004
(他と比べて)多機能な上に価格が安いためか、他のものに比べるとすこしこもった感じがあり、抜け・見通しがやや悪いです。サウンドは早くも遅くも無く、硬くも軟らかくも無く…といった中庸的です。黒江的好み度:B

○sonicweld : diverter
ちょっと番外編ですが…USBを同軸デジタル(=COAXIAL[コアキシャル]またはS/PDIFと表記する場合もあります。)に変換するユニット。驚くようなスピード感とアグレッシブさですが、やや粗い感じも…。PCのスタビライザー(振動止め)にもなるとのことですが、(寸法測り忘れたけど…)Mac miniとほぼ同じくらいのサイズなのでMac miniの上に乗せたらピッタリな気がします。(サウンドもMac miniに最適化されているのかもしれませんね。)黒江的好み度:A

くどいようですが、もっとも多機能な上にもっとも安価なので仕方がないのですが、marantzのNA7004を最初に聴いたためか「(最初は)やっぱりUSB接続の音は良くない」としか思えませんでした。(marantzさんゴメンナサイ…。)
どう悪いのかと言えば「音がこもった感じ」というのが一番で、次いで「輪郭が甘い(≒音がぼやけている)」「音にキレがない」「音の粒立ちが悪い」「音の立ち上がりが丸い」などです。
(…と、これは簡単に言えば「僕の好きな音に必要な要素が少ないだけ」とも言え、逆に言えば情報量(音の濃さ・なめらかさ・音場の広さ)のあるサウンドとも言えるのかもしれません。)

更に言えば、これは音のクオリティが高かった「HD-7A」や「DA-200」においても(もちろん音がこもった感じはありませんが、)同様の傾向があって「言わばMP3やWAVを聴いているのにデジタルっぽくないサウンド」を各メーカーさんが意識的に作っているのかもしれません。
(理屈的には情報量がCDプレーヤーより高いはずなので、僕の感覚がおかしいのだろうと思っていましたが、その後に「Essensio」や「JADE-1」を聴いて安心しました。笑)

そんな中、「Essensio」や「JADE-1」はかなりスッキリしたサウンド傾向で特に192kHz/32bit対応で専用ドライバーを使用するEssensioには目を見張りました。
JADE-1は「USB音源としてかなり力を入れている」というメーカーのPR通り、例え低ビットレート(128kbps)のMP3であっても高いS/N感と音数が秀逸で“不可逆圧縮”(=元の状態に戻せない圧縮方式)とは感じさせない再現をしつつ、音の輪郭や立ち上がり、芯の失われないサウンドを聴かせてくれます。
(黒江的に)そのJADE-1の更に上をゆくのがEssensioで、スピード感・鮮度感・切れ・定位・S/N感と兎にも角にもイチオシです。

…と、今回の試聴機器の総評ですが…
USB接続での音質の高さだけを単純に述べれば「HD-7A」と「Essensio」が頭一つ抜き出ている印象で、次いで「DA-200」と「JADE-1」でしょうか。
クラシックやボーカルものを好まれる方は「DA-200」「HD-7A」を、ROCK・POP系の方は「JADE-1」を、METAL派には断然「Essensio」ですね。
更にヘッドホンでの使用が多い方は「DA-200」「JADE-1」のヘッドホン出力の音質が抜きん出ています。(下手なヘッドホンアンプを買うよりも高音質かも…。)
CDプレーヤーにUSB-DACという事であれば(今回の候補機でSA8004などを除けば)「neo」の一択となりますし、インターネットラジオ・ネットワークオーディオと多機能が欲しい方は「NA7004」となると思います。(NA7004のUSB出力も十分に高音質で酷いというワケではありません。…念のため。)

…と、こんな感じで、選び甲斐のあるラインナップとなっております。
PCオーディオ(≒USB音源)にご興味・関心のあります方は黒江に気軽にお問い合わせください。

PCオーディオ/ネットワークオーディオ

月曜日, 12月 6th, 2010

今回からはしばらくPCオーディオ/ネットワークオーディオのレポートを連載しようと思っていますが、第1回目はとりあえず用語の解説からです。

まず、当店が呼称する『PCオーディオ/ネットワークオーディオ』という言葉ですが、基本的にはどの情報(雑誌・blog・BBS等)でも共通の意義で統一されている感はありますが、念のため定義を再確認しておきます。

『PCオーディオ』とは、WindowsやMacといったPC(パソコン)とオーディオ機器を主にUSBで接続し、高音質化を図る目的のものとします。
元々、PCには音を出すための装置(オーディオデバイス)が付いていますが、これを使わずに外部の機器を使用することから外部音源などとも呼ばれ、他にもUSBオーディオなどとも呼ばれます。
また、デスクトップPCには「オーディオボード」と呼ばれる装置(オーディオデバイス)が内蔵されていて、これを高音質のものに交換するという手法もありますが、昨今の『PCオーディオ』と呼ばれる分野では(主に)外部に接続するものだけが対象になっています。

一方の
『ネットワークオーディオ』とは、パソコンを介さずにネットワーク対応のオーディオ機器から『NAS(Network Attached Storage)』[通称:ナスと呼ぶ方がほとんど]というネットワーク経由で使用する(外付け)HDD(ハードディスクドライブ)の情報を読み込んで再生する、またはそれに準ずるものを指します。
総枠では『DLNA(Digital Living Network Alliance)』などとも呼ばれますが、音・音楽に特化したのが『ネットワークオーディオ』です。

なお、最近Appleが開始したサービス?の『AirPlay』はネットワークオーディオではなく、どちらかと言うとPCオーディオの方に所属します。
なぜなら『AirPlay』はあくまでMacやPC(iPod/iPhone/iPad含む)を介してAirPlay対応の機器に音楽や動画を送る機能であり、「USB接続していたところをワイヤレス(無線LAN・Wi-Fi)接続に対応した」と考える方が妥当だと思うからなのですが…。(ちょっとコレは勝手な定義なので自信があるわけじゃありませんが…。)

…と、こんな感じですが、とりあえず『PCオーディオ/ネットワークオーディオ』の指す言葉の意味は分かってもらえたでしょうか。
また書き進めて行こうと思います。

TEAC CR-H500NT

土曜日, 11月 13th, 2010

ちょっと間が空いてしまいましたが、『PCオーディオ/ネットワークオーディオ』レポートの第1弾をお届けします!

【インターネットラジオ搭載のオールインワン最先端。】

まずは「TEAC CR-H500NT-B」です。
CDは当然のこと、アナログレコードのPHONOに、iPodやUSBメモリー内のMP3なども再生可能。
さらにFM/AMチューナーまで付いていている、いわゆるオールインワンと呼ばれるタイプの製品ですが、これに加えてインターネットラジオまでもが搭載されているのが特徴であり最大のウリです。

本題の前に『インターネットラジオ』とは…読んで字のごとくインターネットを介したラジオのこと。なのですが、最大の利点はインターネットの特性と同じく「世界中の(WEBサイトが見れる=)ラジオ局が聴ける」ことにあります。
CR-H500NTはLANを介して「FRONTIER SILICON Wi-Fi Radio Portal」という世界中のインターネットラジオ局が15,000局以上も登録されているインターネットラジオ局を包括・網羅するWEBサイトにアクセス(連携)してラジオを聴くことが出来るようになっています。

言わば「世界中のありとあらゆるジャンルがいつでも聴けるジュークボックス状態」。これがインターネットラジオというものです。

また、まったく知らない曲やアーティストでも、選局中のラジオ局から情報が送られてきているので「はじめて聴く曲でもすぐに詳細を知ることが出来る」のもありがたいですよね。
パソコンだけでもインターネットラジオは楽しめますが、「CR-H500NT」のようなインターネットラジオ機能を持った専用機があれば音質も良く、パソコンを他の用途に注力させることができます。

そして、「FRONTIER SILICON Wi-Fi Radio Portal」というWEBサイトではラジオ局のリストアップや検索、お気に入りのラジオ局や新しく見つけたラジオ曲の登録をすることが出来ます。(要メンバー登録)
この機能がかなり便利で、例えばすでに「FRONTIER SILICON Wi-Fi Radio Portal」に登録されているラジオ局であれば語句やアーティスト名で検索すれば該当のラジオ局がすぐに見かりますので、気に入ったラジオ局ならお気に入りに入れておくだけ。
すると「CR-H500NT」ですぐに選局することが出来るようになるのです。要は「FRONTIER SILICON Wi-Fi Radio Portal」というWEBサイトを通じて「CR-H500NT」のインターネットラジオ機能をパソコンから制御することが出来るというワケです。(再生や録音、選局などの操作が出来るというワケではないのでご注意を。)

(まだそんなに実践していませんが、例えば北欧スウェーデンのインディーシーンのデスメタルバンドばかりを集めたラジオ局があれば(あればですが)、未来の大物バンドを早くから発見・聴くことができるかも!?)

これだけではありません。
「CR-H500NT」ならインターネットラジオはもちろん、CD/FM/AMなどのサウンドはUSB端子に挿しこまれているUSBメモリーにMP3形式などで録音することも出来るんです。
つまり、(USBメモリーの容量が足りていれば)1日中だってインターネットラジオを録りためることができ、パソコンなどで気軽に再生することができるのです!
これは便利な機能じゃないかなぁーと、個人的には思っています。(録音したMP3などでは曲の詳細などは記録されませんのでアーティスト名などを調べるのは苦労しそうですが…。)

…と、長くなってしまったので肝心な「CR-H500NT」のサウンド傾向などはまた次回にでも。

http://www.wifiradio-frontier.com/

PCオーディオ/ネットワークオーディオはじめました。

木曜日, 11月 4th, 2010

「冷やし中華~」みたいですが、表題の通り『PCオーディオ/ネットワークオーディオ』を本格的に店頭導入し、デモンストレーションやレクチャーを開始させていただきます!

当面は、

●TEAC CR-H500NT (インターネットラジオ)
●marantz NA7004 (ミュージックサーバー[NAS]&USB音源)
●YAMAHA NP-S2000 (ミュージックサーバー[NAS])
●olive 3HD (ミュージックサーバー[NAS])
○NuForce Icon2/uDAC2 (USB音源)

の4機種+αをメイン軸として同種の機器との比較レポートや使い勝手、黒江的なオススメをご紹介できればと思います。

ちなみに、わたくし黒江は前職歴に『プログラマー』『システムエンジニア(SE)』があり、現在で言うところの『ネットワークエンジニア』的な要素までを網羅しておりました。
(なお、当社は7,8年くらい前までPC関連業も行っていたのでお客様のご要望でPCの組み立てなども行っていました。…ので、その後も関心は続いており、)ハード面もそれなりに熟知しています。
そういった意味ではパソコン(Windows/Mac/UNIX[LINUX])やネットワーク、ひいてはデジタル全般の知識や経験は『オーディオ業界では屈指』と言えるかも(?)しれません!(^-^;

なので、昨今に急加熱したような「PCオーディオ/ネットワークオーディオ」ですが、実は僕は(少しでもパソコンの音質を上げられないかと)すでに一通りやってしまってたんです(よね…)。
かれこれ(たぶんこれも)7,8年前に「当時のオーディオボード(サウンドカード)を色々試したり」「パソコンの内部にシールドをしたり」「配線を高品質なものにして、さらに自分で編んでノイズ対策したり」「アースを落としてあげたり」…と。

結局は「YAMAHA DP-U50」という(外部)USB音源を購入して内部を改造して、電源部をインレット化(着脱式でなかった機器を電源ケーブルが着脱できるように)して好きな電源ケーブルを使えるようにしたところで落ち着ちついた記憶があります。
(当時はCD-Rを少しでも高音質にライティングしたり、DVDプレーヤー代わりにあれこれしていたんだと思います。ちなみに、僕は映画とかアニメとかゲームには疎いので、今までも、これからも、あくまで僕の好きなサウンドでのレポートですのでご理解くださいね。)

そんなこともあって、自分ではもう「イッチョ上がってた」ような気がして昨今の『PCオーディオ/ネットワークオーディオ熱』には少し乗り遅れましたが、今日からまた最新鋭・最先端の機器達と格闘したいと思います。
もちろん、ザ・ステレオ屋らしいのは大前提です。

『PCオーディオ/ネットワークオーディオ』に関してはぜひ黒江にお問い合わせください。

P.S.
先日発売開始された共同通信社(AUDIO BASIC誌別冊)『PCオーディオfan NO.3』に登場させていただいております!

north star design Essensio

土曜日, 10月 9th, 2010

タイトルの通り、north star design社からの新製品USB接続(PC音源)も可能なD/Aコンバーター『Essensio』をレポートします!

【非の打ちどころのない『決定版的』1台。】

先に述べておきますと、僕は自宅でこのnorth star designの旧モデル『Model 192 DAC』を愛用しています。
(実はDensenの『BEAT B-400 PLUS』購入を機に手放せるはずだったのですが、結局Model 192を通したサウンドの方が気に入ってしまい、すっかり定着してしまったのです…。)

なので、多少のひいき目はあるかもしれません…。
が!久しぶりに『おおおおー!』という感じのDACに出会いました!

とりあえず、いつものように…

※トランスポート(CDの読み取り)は相変わらずのリファレンス「Aura neo」、アンプはこれまたリファレンスの「TEAC AG-H600」、モニターはこれまたまたReferenceの「Vienna acoustics HAYDN GRAND SE」です!
なので、実質的には『Aura neoの内蔵DAC vs north star design Essensio』ということになります。

●S/Nが1クラス向上。(neoでさえ、この価格でこのクリアさかよ!という感じでしたが、更に音場がクリアになりました。)
●↑の通り、音場が広がり、且つ透明なサウンドステージです。
●レンジが高域方向も低域方向もよりワイドレンジになります。
●特に低域のレンジ感(深さ)、解像度には脱帽です。

ざっと上げると淡泊なものですが、だからこそ「いいんです!」。…というのは「DACを入れたら(変えたら)音が激変した」なんて場合は「DACが音を作りこんでいる」とも言え、それはつまり…僕の好まない「色付け・脚色・化粧・調理・誤魔化し」された音であるとも言えると思うのです。

そういう意味では、僕の愛用しているModel 192 DACもEssensioも余計な仕事はせず、クリーンにデジタル(Digital)をアナログ(Analog)にコンバート(Convert)していると言えると思います。
『※DigitalAnalogConverterの最初の(大文字)1文字をとってDAC(ダック)と呼びます。』

あまり褒めちぎってばかりでもなんですので、もう少し雑感を書き並べています。
neoよりは若干スピード感は劣ります。…が、レンジが広がり、音場が広がっているためそう感じるだけでかなりハイスピードであると考えられますし、低域~中域~高域と足並みも揃っていてスピード感のずれや違和感もなく、定位もばっちりです。
加えて、若干音が前に飛んでこなくなった感じ、ほんのりウェットになった感じがあります。
しかし、(最近、これ以上はないかも?と思っていた)neoの内蔵DACと交互に聴いても何の違和感もなく聴けちゃうのですから大したものです。(もちろん、あくまで僕の感覚・好み・基準ですので…。^-^;)

とにかく、neoよりもレンジが広くなって、特に低域がかなり深く高い解像度。(これは僕はあまり必要ないのでneoの方が好きなんですが…)音場が広がって音が上下左右により広がって飛んだり、現れたりする。なのにハイスピード。クリアで癖も少なく、入力も豊富で家中の(デジタル出力を持った)AV機器を全部繋げちゃうかも?という感じなので(DVD/BD/PS3/iPodなどなど)すべてのサウンドをオーディオで気軽に出力できる「デジタルステーション」としても重宝しそうです。

…で、なにより、USB接続が出来るわけです。PCやMacのサウンドも手軽にオーディオ環境で聴けるんです。何だか至れり尽くせりな感じです!

サウンド良し!デザイン(ルックス)良し!入力たくさん!USB接続も出来る!コンパクト!価格は(高いのからすれば)ややお安め!
…と、黒江は久しぶりの猛プッシュDACです!(文面がハイテンションでごめんなさい。)

north star design Essensio 157,500円→黒江価格はメールにて!

NuForce Icon2 and Icon uDAC2(μDAC2) #2

火曜日, 9月 21st, 2010

前回の続きです。

今回は「uDAC-2」を中心に、こちらは簡潔に行きましょう。(^-^;

こちらは前回のIcon2とは異なり、基本的には(構造がシンプルなためか)大きな音質傾向の変化は感じられず、いわゆるヴァージョンアップ・アップグレードといった基本性能の向上だけのようです。

そのため「悪くなった」や「傾向が変わった」と思われる点はなく、純粋に成長を遂げたMK2モデルと位置付けてよいと思います。

成長点を簡潔に述べますと…
●「96kHz/24bit」に対応したDACにより、情報量が高くなりました。
●ヴェールを1枚はがしたようなS/N感の向上、見通しの良さが顕著です。
●レンジ感や解像度、音の広がりも更に向上した印象です。
…と、あっさりとしたものです。(笑)

以前(初代モデル)のレポートでも述べたとおり、uDACは少し「オーディオ的」なサウンドで「情報量」と言われる音の濃さ・太さに軸を置いた印象があり、やや軟らかさや、音の丸み、音の伸びなどを強調してくる傾向も前モデルと変わりません。(それでも、初代モデルからすれば音の澄み方=透明感が向上した分、だいぶん癖が少なくなったとも言えますが。)

そういう意味では、同じくNuForceの「Icon mobile」の方が「モニター的」なサウンドで「鮮度感」と言われる透明感・明瞭度に軸を置いた印象で、僕個人としては好きなタイプです。(ただし、純粋なクオリティ≒音質はIcon uDACの方が1~2枚上手です。)
なので、シャープさを追求する方はNuForce「Icon mobile」も一聴の上、ご判断いただけると良いかと思います。

なお、Icon2のUSB入力の再生音とも比較しましたが、おそらく「Icon2とuDAC2」の両機のDACは共通のものであると思われます。
ですので、Icon2のUSBサウンドもこのuDACとほぼ同じ傾向であると考えていただいて構いません。(「ほぼ」とするのは、アンプ部との絡みでややIcon2の方がシャープ・パワフル・ハイスピードに感じられたからです。)

Icon2・uDAC2ともに、初回分もあと僅かです!お早めにご利用ください。

uDAC2は初代とまったく見分けがつかないので箱ごとパシャリ。(笑)

uDAC2は初代とまったく見分けがつかないので箱ごとパシャリ。(笑)

NuForce Icon2 and Icon uDAC2(μDAC2)

土曜日, 9月 18th, 2010

タイトル通り、本日発売のNuForce Iconシリーズをいち早く試聴することが出来ましたので、早速レポートします。

【完璧な進化を遂げたコンパクトアンプ】

とりあえず、結論から書きましょう。
Icon2は『アンプとして成り立つレベルまで進化した』と言え、個人的にはかなりの高評価となりました!

幾つかポイントがありますが、

まず、もっとも評価したいのが…
車で言うエンジン(スピーカーを大きな音で鳴らせるか)が、12Wから24Wと倍増したことはスペックで明確ですが、きちんとボリュームを大きくしてスピーカーを鳴らせるようになりました。
…これは、以前の初代モデルでは『ボリュームを最大にしても音の大きさが小さく、(それでも近距離・室内・小音量で使う分には十分でしたが)アンプとしてはあまりにも非力』だったこと、
『加えて、その最大値の2/3くらいの音量以上になると、明らかに音が歪んだり割れたりしてしまうので、どのみち実用的ではなかった』ため、僕は『アンプはおまけに近い』とも表現したことがあるくらいでした。

…が、Icon2は違います。
『爆音』…とまではいきませんが、いわゆる大音量くらいまでは充分に音量を上げることが出来、(それでもある程度以上の音量になるとやはり歪んだり割れたりしてしまいますが、)かなりの音量に達するまで歪みや割れは発生しません。
(今回使用した「HAYDN GRAND SPECIAL EDITION (インピーダンス:4Ω/能率:88.5dB)」の場合、縦置きにしてちょうど(時計の短針が)12時を指すあたりが限界でした。(←かなりの音量です。))
普通の使用環境であれば非力さに悩むことがなくなることと思われます。

次に、基本的な音質の向上です。(これまた明らかに異なります。)
まずS/Nです。細かい音がよく聴こえるようになり、音の位置関係、音の粒の大きさ(面積・体積)がしっかりと分かるようになりました。
立ち上がり、音の抜け、スピード感も上々で、簡潔に言えば「Icon2を聴いた後に初代モデルを聴くとモヤモヤ・モワモワしていて聴けたものじゃない」というくらいの変化です。(但し、中音量以上の場合。)
そのくらいに1音1音がスッキリしていて、クリアになっています。

ちなみに、注目の点は付属の「ACアダプター」です。
初代Iconには25WのACアダプターが付属しており、(その非力さをカバーするために)強化電源と呼ばれる45WのACアダプターを発売した経緯がありますが、Icon2には(なんと!)60WのACアダプターが最初から付いてくるのです。
しかも、コンセントとの接続はIECインレットとなっているので、電源ケーブルの交換も可能です。(強化電源はコネクターが特殊でケーブル交換が難儀でした…。)
早速、お気に入りの電源ケーブルに交換してみたところ、期待通りに音質・傾向が改善しました。これは嬉しい誤算?でした。

以前から評価の高かった(高音質な)ヘッドホン出力も健在、パソコンのサウンドを手軽に高音質に出来るUSB-DACもスペックがほぼ倍増し、より透明感の高いサウンドになっています。
試聴をするまでは「価格がちょっと上がりすぎたかな?」…とも思っていましたが、価格差以上で十分にお釣りがくる向上だと(黒江的)太鼓判を押させていただきます。

…なのですが、必要以上には期待はしないでください(ね)。
あくまでコンパクトアンプとしての評価ですから、通常サイズ(やハーフサイズ)のアンプには及ばない点も多くありますし、「XX万円を凌駕する!」…なんてことではありません。

例えば、「ボリュームが12時以上になると歪みや割れが出る」のも、正確に言えば「ボリュームが12時以上になると歪みや割れが“目立つ”」ということであり、12時以前でも「目立たないだけで」歪んだり割れているわけです。
(もちろん、それが「良い味」を出している場合も多々ですし、個人的にはIcon2の味は「ストライク」なのでかえってプラスに捉えてしまっていますが…。笑)

とにかく、初代Iconのスピーカー出力に不満をお持ちだった方はもちろん、新たにコンパクトなオーディオを組んでみたい方にはマストなアイテムになると思います!
デザイン良し、パソコン繋いで良し、ヘッドホン繋いで良し、スピーカーもこなせるようになった「Icon2」オススメです!

今なら、各色在庫ございます!

…長くなってしまったので、一旦区切らせていただきます。続きは出来次第また更新させていただきます!

P.S.
めんどくさかったのもありますが、初代IconとIcon2は「Icon2に付属していた、まったく同じACアダプター・(付属の)SPケーブル」を使用して比較しています。

Icon2はシリアルナンバーのところにかろうじて「Icon2」と書いてあるので見分けがつきます。

Icon2はシリアルナンバーのところにかろうじて「Icon2」と書いてあるので見分けがつきます。

(奥に見えている)初代Iconとデザイン(外観&端子部)は全く同じで見分けがつきません。

(奥に見えている)初代Iconとデザイン(外観&端子部)は全く同じで見分けがつきません。